公益社団法人日本精神神経科診療所協会 2023年度 第29回(通算50回)学術研究会

プログラム・日程表

産業医研修会シンポジウム

2023年9月23日(土・祝)14:30〜17:30 第1会場(2F 一橋講堂)

「最近の職場休復職対応をめぐって〜医療・行政・法務の視点から〜」

感染症拡大防止の対策により働く環境も急速に変化を遂げ、自ずと「働き方改革」が進められ、働き方の多様化が生じている。並行してダイバーシティ&インクルージョンという概念の浸透も進みつつある。これらの背景の中で、前半は2023年に公表された第14次労働災害防止計画とメンタルヘルス対策に関する基調講演、後半に医療・行政・法務の視点からそれぞれ第一線で活躍する先生方からご発表いただき、新たな時代における職場休復職対応の実際について考察する機会を設けたい。尚、本セッションは日本医師会認定産業医研修(更新1・専門2単位)のため現地参加のみの開催(オンデマンド配信なし)となる。
座長:高野 知樹(神田東クリニック)
田中 和秀(ひつじクリニック)
基調講演:渡辺 洋一郎(横山・渡辺クリニック/日本CHRコンサルティング)
シンポジスト:中山 篤(中山労務安全衛生管理事務所)
田中 和秀(ひつじクリニック)
吉田 肇(弁護士法人天満法律事務所)
有馬 秀晃(品川駅前メンタルクリニック)
企画:産業メンタルヘルス関連委員会

シンポジウム1

2023年9月23日(土・祝)14:30〜16:30 第2会場(2F 中会議場3・4)

「統合失調症の外来治療の今後について考える」

近年、統合失調症治療は地域移行やパーソナルリカヴァリーに軸足が移り、アウトリーチ、地域包括ケアを踏まえた外来精神科医療が期待されています。今回、NCNP精神保健研究所、臨床精神神経薬理学会から日精診に「我が国における統合失調症の外来精神医療の大規模調査」の要請がありこの秋からスタートする予定です。この調査はbiologicalのみならずデイケア、就労支援、アウトリーチ、ACT等のpsycho-socialな視点が盛り込まれています。当日は当事者、臨床家、研究者とのシンポジウムを開催いたします。
座長:勝元 榮一(かつもとメンタルクリニック)
窪田 幸久(中央公園クリニック)
指定発言:堀合 研二郎(当事者)
シンポジスト:阿瀬川 孝治(汐入メンタルクリニック)
竹内 啓善(慶應義塾大学医学部 精神・神経科学教室)
上ノ山 一寛(南彦根クリニック)
三澤 史斉(山梨県立北病院)
企画:臨床精神神経薬理学会との共同研究班

アフタヌーンセミナー1

2023年9月23日(土・祝)17:10〜18:10 第2会場(2F 中会議場3・4)
座長:越川 裕樹(医療法人社団 慶裕会 石神井公園クリニック 院長)

AS1
「当院におけるショートケアの実際とうつ病の臨床」
演者:寺田 浩(医療法人社団 明光会 こころとからだのクリニック あおいクリニック 理事長)
共催:ヴィアトリス製薬株式会社/住友ファーマ株式会社

シンポジウム2

2023年9月23日(土・祝)14:30〜15:30 第3会場(2F 中会議場1・2)

「医療観察法施行18年〜その現状と課題を考える」

医療観察法は施行18年を迎えたが、問題点と課題についてはさまざまな議論がある。法律施行後、対象者が通院しやすい指定通院先として精神科診療所が期待されるようになってきた。また、これに応えるように、指定通院医療機関として活躍する診療所が徐々に増えてきている。今回のシンポジウムでは、この法律の問題点と今後の課題とともに、指定通院医療機関としての精神科診療所の役割と期待、問題点について議論していきたい。
座長:川口 哲(島原こころのクリニック)
シンポジスト:椎名 明大(千葉大学社会精神保健教育研究センター 治療・社会復帰支援研究部門)
平林 直次(国立研究開発法人国立精神・神経研究センター病院 司法精神診療部)
大鶴 卓(琉球こころのクリニック)
企画:医療観察法等司法精神医学委員会

シンポジウム3

2023年9月23日(土・祝)15:35〜17:05 第3会場(2F 中会議場1・2)

「NMDA受容体と精神疾患」

統合失調症においては、NMDA受容体拮抗作用のあるフェンシクリジンが陽性症状、陰性症状、認知機能障害をもたらし、抗NMDA受容体抗体脳炎は精神病症状を呈する。さらに治療抵抗性うつ病においては、NMDA受容体拮抗作用のあるケタミンが早期に画期的な改善をもたらすことから、これらの精神疾患の原因としてNMDA受容体の関与が考えられるようになった。このことから診療所の医師も、NMDA受容体の最新の知見を知る必要があると考えた。
座長:森岡 壯充(森岡神経内科)
シンポジスト:田中 光一(東京医科歯科大学 難治疾患研究所 分子神経科学)
西川 徹(昭和大学医学部 薬理学講座/薬理科学研究センター)
橋本 謙二(千葉大学 社会精神保健教育研究センタ−)
企画:学術委員会

アフタヌーンセミナー2

2023年9月23日(土・祝)17:10〜18:10 第3会場(2F 中会議場1・2)
座長:山崎 茂樹(白峰クリニック)

AS2
「アルコール依存症と気分障害の合併」
演者:樋口 進(久里浜医療センター)
共催:大塚製薬株式会社

特別講演1

2023年9月24日(日)10:00〜10:30 第1会場(2F 一橋講堂)
座長:上田 容子(医療法人社団美帆会 神楽坂ストレスクリニック)

「最近の精神保健福祉の動向について」
演者:藤井 裕美子(厚生労働省 社会・援護局障害保健福祉部 精神・障害保健課)

特別講演2

2023年9月24日(日)10:30〜11:00 第1会場(2F 一橋講堂)
座長:上田 容子(医療法人社団美帆会 神楽坂ストレスクリニック)
演者:江澤 和彦(公益社団法人日本医師会)

特別講演3

2023年9月24日(日)11:05〜12:05 第1会場(2F 一橋講堂)
座長:有馬 秀晃(品川駅前メンタルクリニック)
演者:秋山 剛(NTT東日本関東病院)

スポンサードセミナー

2023年9月24日(日)12:10〜13:10 第1会場(2F 一橋講堂)
座長:後藤 英一郎(心和堂後藤クリニック)

SS
「ベンゾジアゼピン受容体作動薬を再考する」
演者:稲田 泰之(医療法人悠仁会 稲田クリニック)
共催:エーザイ株式会社

メインシンポジウム

2023年9月24日(日)13:15〜15:15 第1会場(2F 一橋講堂)

「日精診創立50周年と学会設立に向けて」

本学術研究会のメインテーマである「日精診創立50周年を機に外来精神医療の更なる展開を願って〜日精診学会に期待すること〜」を中心に、日精診の50年の活動を振り返り、日精診の学会設立に向け、入院から地域医療へ、自殺予防対策、臨床薬理学共同研究などについてシンポジストから講演して頂き、外来精神医療の進むべき道について、先達の先生の意見も拝聴しながらディスカッションを進めたいと思います。
座長:三木 和平(医療法人社団ラルゴ 三木メンタルクリニック)
上田 容子(医療法人社団美帆会 神楽坂ストレスクリニック)
基調講演:三木 和平(医療法人社団ラルゴ 三木メンタルクリニック)
指定発言:樋口 輝彦(国立精神・神経医療研究センター)
シンポジスト:熊田 貴之(日吉心療所)
張 賢徳(六番町メンタルクリニック/日本自殺予防学会)
渡邊 衡一郎(杏林大学医学部 精神神経科学教室)

アフタヌーンセミナー3

2023年9月24日(日)15:20〜16:20 第1会場(2F 一橋講堂)
座長:寺田 浩(あおいクリニック)

AS3
「より良いリカバリーを目指したうつ病治療を考える 〜臨床的リカバリーから社会的リカバリーへ〜」
演者:勝元 榮一(かつもとメンタルクリニック)
共催:武田薬品工業株式会社/ルンドベック・ジャパン株式会社

シンポジウム4

2023年9月24日(日)10:00〜11:30 第2会場(2F 中会議場3・4)

「コロナ禍における自殺の実態」

コロナ禍では、感染不安、個人の生活から社会生活に至るまで、広い範囲に及ぶ行動制限が各年代層にさまざまな影響を与えた。とくに若年層においては顕著で、自殺者数の増加となってみられた。自殺の動機は経済問題に加え、行動制限による孤独を背景にした、これまでにないものがみられる。これらの問題について、コロナ禍での精神科診療所の自殺の実態調査、三次救急の現場での自殺企図の実態、児童・生徒の自殺の問題を検討する。
座長:里村 淳(みずほ台病院心療内科)
三木 和平(医療法人社団ラルゴ 三木メンタルクリニック)
指定発言:衞藤 暢明(福岡大学医学部 精神医学教室)
シンポジスト:守谷 俊(自治医科大学附属さいたま医療センター 救急科)
阪中 順子(大和高田市立看護専門学校)
池下 克実(いちメンタルクリニック日本橋)
企画:自殺対策委員会

ランチョンセミナー1

2023年9月24日(日)11:35〜12:35 第2会場(2F 中会議場3・4)
座長:神山 昭男(医療法人社団桜メデイスン 有楽町桜クリニック)

LS1
「就職者のうつ病治療における未解決課題 〜症状・機能・QOL それぞれの視点から〜」
演者:高野 知樹(医療法人社団弘冨会 神田東クリニック)
共催:大塚製薬株式会社

特別講演4

2023年9月24日(日)12:40〜13:40 第2会場(2F 中会議場3・4)

「統合失調症治療における持効性抗精神病薬の果たしうる役割」
座長:越川 裕樹(石神井公園クリニック)
演者:鈴木 健文(山梨大学医学部 精神神経医学講座)

シンポジウム6

2023年9月24日(日)13:45〜15:15 第2会場(2F 中会議場3・4)

「依存症対策プロジェクトチーム:処方薬依存の現状と対応〜精神科診療所ができること」

物質使用障害については依存症治療の一環として受け入れている診療所はまだ多くありません。また処方薬乱用やODについては救急医療の現場などより、精神科医の処方や対処に批判的意見があることも事実です。厚労省による多剤処方やBZ系の長期使用に対する注意喚起はされていますが、精神科外来における実臨床では対応の難しさがあります。処方薬依存の現状と精神科診療所ができる対応について広く議論できればと思い、今回のシンポジウムを企画しました。
座長:上村 敬一(うえむらメンタルサポート診療所)
指定発言:森岡 壯充(森岡神経内科)
シンポジスト:松本 俊彦(国立精神・神経医療研究センター 精神保健研修所 薬物依存研究部)
宇佐美 貴士(北九州市立精神保健福祉センター)
上條 吉人(埼玉医科大学医学部 臨床中毒学)
稲田 泰之(医療法人悠仁会 稲田クリニック)
企画:依存症対策プロジェクトチーム

アフタヌーンセミナー4

2023年9月24日(日)15:20〜16:20 第2会場(2F 中会議場3・4)
座長:有吉 祐(医療法人眠りとこころのYOUクリニック 有吉祐睡眠クリニック)

AS4
「ポストコロナ時代のメンタルヘルス」
演者:松井 健太郎(国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター病院 臨床検査部睡眠障害検査室)
共催:持田製薬株式会社/吉富薬品株式会社

シンポジウム5

2023年9月24日(日)10:00〜11:30 第3会場(2F 中会議場1・2)

「これからの認知症施策の向かうべき方向を考える〜認知症基本法の議論を機会に〜」

2000年の介護保険制度の開始以降、多少なりとも認知症の人や家族の意見が重視されるようになり、地域包括ケアシステムの考え方を共有するようになった。施策面でも2012年のオレンジプランから始まり、2019年には「認知症施策推進大綱」が策定された。国際社会でも、世界各国の認知症への取り組みを後押ししている。一方で、認知症の人を取り巻く環境や共生社会の取り組みは十分とは言えない。繁田雅弘先生による基調講演の後、各シンポジストとこれからの日精診の医師は何ができるか総合討論する。
座長:李 利彦(李クリニック)
内門 大丈(メモリーケアクリニック湘南)
基調講演:繁田 雅弘(東京慈恵会医科大学 精神医学講座)
シンポジスト:高橋 幸男(エスポアール出雲クリニック)
三原 伊保子(医療法人 りぼん・りぼん)
山崎 英樹(医療法人社団 清山会)
関口 幸恵(当事者ご家族)
企画:認知症等高齢化対策委員会

ランチョンセミナー2

2023年9月24日(日)11:35〜12:35 第3会場(2F 中会議場1・2)
座長:芦刈 伊世子(あしかりクリニック 院長)

LS2
「今、この時代、レジリエンスを意識しましょう」
演者:渡邊 衡一郎(杏林大学医学部 精神神経科学教室)
共催:Meiji Seikaファルマ株式会社

ワークショップ

2023年9月24日(日)12:40〜13:40 第3会場(2F 中会議場1・2)

「危機管理対策プロジェクトチーム:精神神経科診療所でおこりえるトラブルの法律的対応」

日精診の顧問弁護士の二番町法律事務所の古谷和久先生とおなじ事務所の島戸圭輔先生に、診療所運営でおこりえるトラブルについて講演いただき、どのような法的な対応をとればよいかについて、解説していただきます。この講演は危機管理対策PTの令和5年3回目のセミナーであり、防災、防犯につづいて、法的トラブルがテーマです。患者さんなどからのクレーム・ハラスメントへの対策、診療拒否の場合の訴訟のリスク管理、ネット上での不当な書き込み・口コミ対応でどのようにするかなども考えます。
座長:淺野 達藏(浅野神経内科クリニック)
演者:古谷 和久(二番町法律事務所)
島戸 圭輔(二番町法律事務所)
企画:危機管理対策プロジェクトチーム

シンポジウム7

2023年9月24日(日)13:45〜15:15 第3会場(2F 中会議場1・2)

「精神障害にも対応した地域包括ケアシステムにおける精神科診療所の役割〜市町村との連携」

精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築に際し、市町村の責任や役割が大きくなっている。今日、障害福祉の領域だけでなく、いじめ・不登校、母子保健・子育て、高齢・介護、生活困窮者支援等の様々な領域において、メンタルヘルスの問題が表面化してきている。これらに対して、精神科診療所として市町村と連携した取り組みが求められている。コミュニティメンタルヘルスチーム(CMHT)の組織化の可能性を含めて議論したい。
座長:飯島 毅(南越谷メンタルクリニック)
上ノ山一寛(南彦根クリニック)
シンポジスト:藤井 千代(国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所)
長谷川直実(医療法人社団ほっとステーション)
上ノ山一寛(南彦根クリニック)
企画:地域包括等検討委員会

アフタヌーンセミナー5

2023年9月24日(日)15:20〜16:20 第3会場(2F 中会議場1・2)
座長:上田 容子(神楽坂ストレスクリニック)

AS5
「アフターコロナを見据えた不安・不眠と躁・うつの診方と対応」
演者:坂元 薫(赤坂クリニック)
共催:MSD株式会社