第39回日本分娩研究会

会長挨拶

第39回日本分娩研究会
会 長:遠藤 誠之
(大阪大学大学院医学系研究科保健学専攻
 生命育成看護科学講座母性胎児科学 教授)
 この度、第39回日本分娩研究会を令和5年10月12日に大阪大学でのオンサイトとオンデマンドで開催させていただくこととなりました。
 新型コロナウイルス感染症が5類感染症に位置づけられ、感染対策は個人の選択が尊重されるようになりましたが、周産期医療に関わる皆様は引き続き大変な日々をお過ごしのことと拝察いたします。この様な中で多くの皆様にご参加いただき本研究会を開催することができますことに深く感謝申し上げます。

 今回のテーマは、「他分野からの視点で、分娩の本質を炙り出す」といたしました。「分娩」は、胎生哺乳類である人類にとって、子孫を残していくために避けて通ることのできない生理現象です。そして、人類は「分娩」に対して、分娩介助など直接的な関わりだけではなく、社会的・文化的にも大きな関心を払ってきました。そこで今回は、敢えて「分娩」に直接的に関わっていない他分野の先生方から、「斜め45度からの視点」で見た「分娩」についてご講演いただくことといたしました。胎児を娩出する「分娩」に関わる医療人である私たちの固定概念を崩し、新しい「分娩」の視点を切り拓くきっかけをつくっていただこうと企画いたしました。教育講演は「文化・社会の視点から炙り出す」として、松岡悦子先生並びに白井千晶先生にご講演いただきます。また、「日本民俗の視点から炙り出す」「生命の危機:分娩の奥に潜む闇」と題したワークショップではバラエティー豊かな専門家の方々からお話しいただきます。WHC研修、医療安全医師対応/アドバンス助産師講習対応として認定されるべく準備を進めております。

 例年同様、日本母性衛生学会総会・学術集会の前日に行いますが、同会の開催場所から離れて、1970年に大阪万国博覧会が開催された千里丘陵にある大阪大学吹田キャンパスのコンベンションセンターMOホールで開催いたします。終了後はこの内容を収録編集したものを令和5年10月26日(木)から11月27日(月)の予定で、WEBオンデマンド配信もいたします。是非、多くの方に参加していただけることを願っております。

 最後になりましたが、開催にあたり多大なご支援をいただいております医療機関、関連企業の皆様、ご講演賜る講師の先生方に心より御礼申し上げます。