第43回日本救急医学会中国四国地方会

会長挨拶

第43回日本救急医学会中国四国地方会
会長 椎野 泰和
川崎医科大学 救急医学 主任教授

第43回日本救急医学会中国四国地方会
会長 椎野 泰和
川崎医科大学 救急医学 主任教授

 このたび、第43回日本救急医学会中国四国地方会を、2027年6月4日(金)・5日(土)の2日間、岡山県倉敷市の倉敷市芸文館にて開催させていただくこととなりました。本地方会の開催を担当させていただきますことを、大変光栄に存じます。日頃より本会の活動ならびに中国四国地方の救急医療の発展に多大なるご支援を賜っております会員の皆様、関係各位に心より御礼申し上げます。

 今回のテーマは、「つながる力・つながる学び 救急の未来へ」といたしました。救急医療は、医師だけではなく、多くの職種と機関の連携によって支えられています。患者さんの命を守るためには、それぞれの専門性がつながること、そして互いの現場を知り、学び合うことが不可欠です。本学術集会を、救急の現場で培われてきた知恵と経験を共有し、次の世代へとつなげる「学び」の場にしたいと考えています。

 特に、これからの救急医療を担う学生、研修生、各職種の若手の皆様に、できるだけ多く参加していただきたいと願っています。救急医療の魅力は、医学的知識や手技にとどまらず、限られた時間の中で判断し、多職種と協働し、患者さんと地域に向き合う姿勢そのものにあります。若い皆様が、体験的に学び、同世代や先輩方と交流できる企画を検討しています。救急医療に触れ、語り合い、将来の進路や地域医療への関心を深める契機となることを期待しています。

 一方で、中国四国地方の救急医療は、高齢者救急の増加、地域間格差、人材確保など、多くの課題を抱えています。今回の学術集会では、救急外来における多職種連携、高齢者救急、ヘリコプター搬送や災害医療などを重要なテーマとして取り上げる予定です。とりわけ南海トラフ地震への対応は、議論を一過性のものにせず、継続して考え続けるべき中国四国地方共通の重要課題です。平時の救急医療、病院前救護、広域連携、災害時の医療支援をどのようにつなぎ、実効性ある備えへと高めていくのか、多職種・多機関の視点から議論を深めたいと考えています。

 本地方会では、医師のみならず、看護師、救急救命士、消防職員、各種医療専門職、行政関係者に携わる方々など、救急医療に関わる多くの皆様にお集まりいただきたいと願っています。救急医療の未来は、単一の職種や施設だけで形づくられるものではありません。互いの立場を理解し、言葉を交わし、現場で活かせる知見を持ち帰ることこそが、地域の救急医療を守り育てる力になると信じています。

 会場となる倉敷は、歴史と文化が息づく美しい街であり、中国四国各地からお越しいただきやすい場所でもあります。学術的な学びに加え、地域の魅力にも触れていただきながら、皆様にとって実り多い2日間となるよう、準備を進めてまいります。多くの皆様のご参加を心よりお待ち申し上げます。

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