第5回日本アブレーション研究会

会長挨拶

第5回日本アブレーション研究会
会長 建石 良介
東京大学大学院医学系研究科 消化器内科学

第5回日本アブレーション研究会
会長 建石 良介
東京大学大学院医学系研究科 消化器内科学

 第5回日本アブレーション研究会を担当させていただきます、東京大学消化器内科の建石良介でございます。本研究会は、2023年に椎名秀一朗先生が初代会長を務められ、ここ東京大学・伊藤国際学術研究センターで第1回が開催されました。その後、内科系の先生方が年次学術集会を開催され、前回は兵庫医科大学放射線科の山門享一郎先生が、放射線科医として初めて会長を務められました。アブレーション技術は、1980年代の肝臓内科医による経皮的エタノール注入療法の確立をその源流としておりますが、現在は放射線科、外科の先生方にも広く普及し、専門領域を越えた広がりを見せています。このたび、第1回と同じ地において、椎名先生の門下生としてレジデント時代よりアブレーションを専門としてきた私が、節目となる第5回大会を主催させていただきますことに、深い縁と大きな責任を感じております。

 今回のテーマは「アブレーションの進化と深化」といたしました。現在、我々を取り巻く環境は大きな転換期にあります。肝細胞癌に対しては、長年のエビデンスの蓄積によりアブレーションは集大成の時期を迎える一方、低侵襲治療としての「住み分け」や、発展著しい薬物療法との「コンビネーション」「コンバージョン」といった新たな戦略が求められています。また、技術面ではクライオアブレーションの適応拡大や、肝外臓器への応用など、目覚ましい「進化」を遂げています。

 一方で、新技術を追い求めるだけでなく、既存の技術をより精緻なものへと昇華させる「習熟」もまた、治療の「深化」には欠かせません。歴史的経緯を重んじつつ、これからのアブレーションがどこへ向かうべきか、皆様と共にその新たな発展を模索したいと考えております。

 会場となる本郷・御茶ノ水エリアは、日本近代医学発祥の地としての趣を今なお残す地域です。また、近隣の上野地区には日本を代表する博物館や美術館が集まっており、早春の東京の文化に触れる絶好の機会でもあります。「進化」し続ける技術と、志を共にすることで得られる知の「深化」。本研究会が、参加される多くの先生方やメディカルスタッフの皆様にとって、明日からの臨床を豊かにする実り多き場となることを心より願っております。

 2027年2月、皆様と本郷の地でお会いできることを楽しみにしております。

arrow_upward