会長挨拶

第32回日本乳腺疾患研究会
会長 唐 宇飛
久留米大学 外科学講座 乳腺・内分泌外科

第32回日本乳腺疾患研究会
会長 唐 宇飛
久留米大学 外科学講座 乳腺・内分泌外科
「乳腺の歴史を学び、未来を拓く -Bridging Old and New in Breast Diseases-」
このたびは、2026年2月27日(金)・28日(土)の2日間、福岡県久留米市の久留米シティプラザにおいて第32回日本乳腺疾患研究会を開催させていただくこととなりました。小生をこの大変な歴史ある研究会の当番世話人に推奨していただきました研究会代表の堀口 淳先生をはじめ、世話人の先生方、そして、会員の皆様に心より厚く御礼申し上げます。
本研究会は九州の地方都市の久留米においてはじめての開催となり、大変光栄と存じます。昨今、乳腺診療において特に薬物療法の発展により乳がん治療の選択肢が飛躍的に広がり、治療成績は著しく向上されております。臨床において、がん遺伝子プロファイリング(CGP)などの普及により乳癌診療の個別化がこれまで以上に進み、さらに、AIやロボット支援など新しい技術の臨床応用もすでに始まっており、今は所謂医療界の第4次産業革命ほどの大きな変革がすぐ我々の目の前にやってくると強く感じております。これからの乳腺診療に携わる乳腺(外)科医の総合的な技量はますます要求され、新しい時代に我々はどう対応し、進むすべきかについて今一度議論を交わす必要があると考えます。そこで、第32回日本乳腺疾患研究会では、「乳腺の歴史を学び、未来を拓く」とのテーマで、歴史を知るベテランやレジェンドの先生方と、未来に繋がる新しい知識の活用に長けている若手の先生方の両方から、乳腺診療の歴史と展望についてご発表頂き、そして、海外の先生からは諸外国の乳腺診療の実際をご講演頂いた後、今後の理想的な乳腺(外)科医の在り方について、存分に議論していただきたいと思います。今回はMYRAY1との共同企画で新旧乳腺専門医によるディスカッションや交流するシンポジウムを計画し、ワークショップや教育講演、ランチョンセミナーも予定しております。また、本研究会の前身である乳腺良性疾患研究会の歴史を踏まえ、最近あまり議論しなくなった乳腺の良性疾患に関するセッションも設ける予定です。そして、地方開催とのこともあり、ぜひ乳腺診療の第一線で活躍しておられるすべて先生方や医療関係者の方々に日ごろ経験した多くの貴重な臨床症例、工夫された治療方法などを提示していただき、研究会らしい自由な議論を通じて、今後の乳腺診療の発展に少しでも貢献できることを期待しております。
最後に、2日間の短い会期ではありますが、久留米市の代表的なラーメンや焼き鳥などのB級グルメを堪能していただき、少しでも日頃の疲れを癒していただければと思います。多くの先生方のご参加を心よりお待ちしております。何卒よろしくお願い申し上げます。