第125回日本循環器学会中国地方会/日本心臓リハビリテーション学会第10回中国支部地方会

会長挨拶

 2024年11月30日(土)、12月1日(日)の両日、岡山県倉敷市にて第125回日本循環器学会中国地方会を、岡山赤十字病院の齋藤 博則先生が会長を務められる日本心臓リハビリテーション学会第10回中国支部地方会と同時開催させていただくこととなりました。

 COVID-19パンデミック下で多くの学術集会はリモート開催へとシフトしました。確かに国際会議や国際的な学術集会においては、多忙な診療の合間を縫って渡航する手間が省けるという多大なメリットがありました。一方で、議論の深まりにかけ、何より人的交流が困難となるため、地方会には不向きであったと感じています。本会はオンサイトのみで開催いたしますので、中国地区の会員各位はもとより、研究者、メディカルスタッフ、医学生の皆様には、倉敷芸文館にお越しいただき、新知識の獲得や情報共有はもとより、様々な人的交流の機会としていただければと考えています。本会が中国地方の循環器診療発展の一助となれば幸甚です。

 本地方会が、実りある会となるよう鋭意準備を進めておりますが、会員各位にはご支援、ご協力のほど、なにとぞよろしくお願い申し上げます。

 2024年11月30日(土)12月1日(日)、岡山県倉敷市にて日本心臓リハビリテーション学会第10回中国支部地方会を国立病院機構岡山医療センターの松原広己先生が会長を務められる第125回日本循環器学会中国地方会と同時開催させていただく事になりました。

 元旦に起きた能登半島地震、またCOVID-19の3年におよんだ感染対応においては、高齢者への医療が寸断されてしまい、高齢化社会における医療の持続性・継続性の脆弱性が浮き彫りになりました。このような時代背景の中、心不全患者の急増は「心不全パンデミック」と称されていますが、在院日数の短縮が求められる急性期病院においては早期から開始するリハビリテーションの重要性は増しています。心臓リハビリテーションは運動療法のみならず、患者家族教育や生活復旧支援のためのメンタルヘルスケアも重要であり、そのために多職種が集まり、情報共有することで早期の社会復帰を目指すものでありますが、継続していくためには地域包括ケアシステムの中で、急性期病院、慢性期病院、リハビリ施設、一般診療所、運動施設がしっかりと連携をとり、シームレスにリハビリテーションを行える環境整備を地域として考える必要があります。日本循環器学会との合同セッションでは「地域で考える心臓リハビリテーションの連携」について企画しました。

 中国支部地方会は節目となる10回目を迎え事になりました。私達会員に求められる知識や技術も多岐にわたっています。メディカルセッションでは、「心疾患患者における治療と仕事の両立支援」、「重症心不全に対するLVAD・心臓移植の現状と課題」を企画しました。就労・復職支援も大切なリハビリテーションの一環であり、今後増加してくる重症心不全に対するリハビリテーションについても学べる機会を設けました。その他3つのセミナーでは「AED市民解禁から20年 ホームAEDへの期待」、「携帯型の心電図計を使った地域医療連携」、「クリニックベース心リハの開業について」等、会員の皆様に有用となるよう企画をしていますので楽しみにしてください。

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