第23回日本内分泌学会中国支部学術集会

会長挨拶

第23回日本内分泌学会中国支部学術集会
会 長:宗 友厚
(川崎医科大学 糖尿病・代謝・内分泌内科学教室)

 令和4(西暦2022)年度の中国支部学術集会を担当することになりました川崎医大の宗で御座います。新型コロナウィルス感染が世界的に蔓延してしまった現在、医療・医学の現場のみならず社会全体が変貌せざるを得ない状況になっております。The scene changes, 時代は変わりつつある、のは間違いないのではないでしょうか。
 今年度の学術集会に関しましても、当初は私共の施設に併設しております現代医学博物館での現地開催を目指しておりましたが、新たな変異オミクロン株による新型コロナ感染が急速に拡大、本稿を書いております8月5日現在も、未だ第7波のピークが見えない状況であるため、開催様式を完全Web開催に変更することに致しました。
 私自身、岐阜から当地に赴任して14年、学生・研修医に対し、とにかく患者さんの病態を理解する、その為の考え方をどうにか解って欲しいと、教え授けてきたつもりですが、正直、未だに満足出来る結果は得られていないと感じております。そう云った自戒の意味も含め、今回の副題を提示させて頂きました。
 とはいえ、我々にとって日々の内分泌臨床はこれまでと何ら変わる事はなく、患者さんのお話を粛々と聞く毎日であり、それこそが大切です。何でそうなるの、を考えるのが、内分泌代謝を専門とするものどもの愉しみです。特別講演にお招きする沖 隆先生からは、「下垂体診療 今昔物語」と題し、基礎から臨床の現場に亘る話題を歴史も含め解説いただける由、私達の五感さらには第六感をも磨いてくれるお話を拝聴できるのではないかと期待しております。
 内分泌疾患を持つ患者さんをトータルに診るには、小児科、脳神経外科、泌尿器科、産婦人科、内科など全ての医療チームの連携が欠かせません。この観点から、JES We Canは、三好智子先生と香川礼子先生により「内分泌疾患患者のトランジション(移行期医療)と診療科連携」とのテーマでご企画いただき、松田純子先生、黒﨑雅道先生、白石晃司先生、折出亜希先生にご講演、ディスカッションをお願いしております。
 若手研究奨励賞(YIA)をはじめ、計29演題のご応募をいただきまして、誠に有り難うございました。特別講演、JES We Can企画、YIA候補演題は、Zoomによる配信を行い、Q & A機能を介して質疑応答をして頂きます。一般演題はオンデマンド配信とし、インターネットを通じて質疑応答する形としました。
 完全Web開催への変更により、先生方のご施設、ご自宅から気軽にご参加できるようになりました。皆様のご参加を心よりお待ち申し上げております。