第72回日本呼吸器学会中国・四国地方会/第63回日本肺癌学会中国・四国支部学術集会

会長挨拶

第72回日本呼吸器学会中国・四国地方会
会 長:中西 徳彦
(愛媛県立中央病院 呼吸器内科)
 この度、第72回日本呼吸器学会中国・四国地方会を担当させていただきます。伝統のある本学会の会長を拝命したことは大変光栄に存じます。会期は、2025年7月25日(金)26日(土)の2日間となります。会場は、愛媛県民文化会館で、道後温泉に近い会場となります。第63回日本肺癌学会中国四国支部会会長の愛媛大学呼吸器外科佐野由文教授と協力し、準備を進めております。
愛媛での呼吸器学会地方会の開催は2020年冬の会以来となります。もう本会が開催される頃にはアフターコロナともいわれなくなっているかもしれませんが、その間はコロナの時代でした。しかし、そのおかげか呼吸管理の分野で多くの知見が得られました。また喘息の生物製剤や肺癌の免疫チェックポイント阻害薬などの進歩がありました。
近年の本会での会員の先生方の発表を聴講しておりますと非常にレベルが高くなっていると感じています。研修医、専攻医の先生方の発表も内容が充実しているだけでなくディカッションにも十分対応できており、指導医の先生方の教育が素晴らしいのだと思います。私もまた新しい知識を得られるものと楽しみにしております。
今回の学会主催のプログラムとしては、びまん性肺疾患のMDDを企画いたしました。その重要性が言われるようになって久しいですが、全国学会でもMDD講習会が開かれるようになってきています。今回は、病理コメンテーターとして、神戸大学病理診断科 田中伴典先生、放射線コメンテーターとして神奈川県立循環器呼吸器センター 副院長兼放射線部長 岩澤多恵先生をお願いしております。中四国の会員の先生方から募った症例をもとにディスカッションを深めたいと思います。
愛媛県松山には、日本最古といわれる道後温泉、そのシンボルである本館は130年の歴史があり2024年7月に耐震工事が終了し多くの観光客を楽しませています。また、老朽化の目立ったJR松山駅とその周辺もちょうどリニューアルオープンしております。
皆様のお越しをお待ちしております。
第63回日本肺癌学会中国・四国支部学術集会
会 長:佐野 由文
(愛媛大学大学院医学系研究科 先進呼吸器外科学講座)
 この度、第63回日本肺癌学会中国・四国支部学術集会を、2025年7月25日(金)から7月26日(土)の2日間、愛媛県県民文化会館にて開催させていただきます。
肺癌診療においては、旧来の局所治療 vs 全身治療、外科 vs 内科といった対比はあまり意味を持たなくなってきており、真の集学的治療の幕開けを感じさせます。またがんゲノム医療や、分子標的薬、免疫チェックポイント阻害剤などの発展の結果、数多くのevidenceが生まれ、それに伴って新たな標準治療が次々と生まれています。しかしそんな時代だからこそ重要なのがbeyond the evidenceともいえる治療戦略がいかに可能であるか、という医療者の知力と地力であることは言うまでもありません。
そこで今回は、医師のみならず看護師、薬剤師、理学療法士、栄養士などコメディカルスタッフとの恊働の重要性と、若手医師の新しい感性を重要視した会にしたいと考えており、特にコメディカルスタッフおよび研修医、学生の積極的なご発表をお待ちしております。もちろん各種アウォードもご用意しております。
会場は日本最古の温泉として知られている道後温泉から徒歩圏内で、松山市一の繁華街からも電車で約8分と非常に恵まれた位置にあります。自然豊かで豊かな食文化を誇り、歴史・文化の香り漂う、伊予松山の地において、明日の肺癌診療について熱く語り合えることを楽しみにしております。一人でも多くの皆様のご参加を心よりお待ち申し上げております。