第71回日本呼吸器学会中国・四国地方会/第33回日本呼吸器内視鏡学会中国四国支部会/第75回日本結核・非結核性抗酸菌症学会中国四国支部会

会長挨拶

 この度、第71回日本呼吸器学会中国・四国地方会を、高知市において開催いたします。歴史と伝統ある本学会の運営を担当する機会をいただき、身に余る光栄に存じます。

 今回の冬季地方会も例年通り、第33回日本呼吸器内視鏡学会中国四国支部会ならびに第75回日本結核・非結核性抗酸菌症学会中国四国支部会との合同開催となります。其々の学術集会の大西広志会長、窪田哲也会長と協力して、3学会の会員の皆様にご満足いただけますよう、尽力する所存です。

 COVID-19のパンデミックは我々の社会に多大な影響を及ぼしました。そして、我々呼吸器内科医は最前線で診療を行うとともに、COVID-19以外の様々な疾患にも対応して来ました。そのような中でも、呼吸器病学は発展し続けています。本学会で、多くの方々がface-to-faceで議論、交流することで新しい情報を獲得することができ、また呼吸器診療の重要性と魅力を再認識し、さらに皆様の絆を深めていただければ幸いです。自分自身を振り返ってみましても、この学会で発表することによって、成長することができました。また、後輩を指導することによっても自分自身が成長することができたのでないかと思っています。これまで関わって来た全ての方々への感謝の気持ちを込めて本学会を準備したいと思っています。

 本学術集会は、COVID-19が5類感染症へ移行して1年以上が経過し以前の日常を取り戻しつつあることから、現地での口演のみで開催する予定です。会場の高知県民ホールの徒歩圏内に、高知城やひろめ市場などがあり高知を堪能いただけると思います。多くの方々の演題登録とご参加をお待ちしております。高知の地で、様々な情報交換や交流を通して、有意義な時間を過ごしていただけることを、心から願っております。ご支援ご協力のほどよろしくお願い申し上げます。

 この度、2024年11月29日(金)から30日(土)の日程で、高知県高知市の高知県立県民文化ホールにおいて、第33回日本呼吸器内視鏡学会中国四国支部会を開催させて頂きます。歴史のある本学会を担当させて頂く機会を頂き、大変光栄に存じます。例年通り、冬の中国四国支部会は、第71回日本呼吸器学会中国・四国地方会と第75回日本結核・非結核性抗酸菌症学会中国四国支部会との3学会合同での開催となりますが、高知大学医学部呼吸器・アレルギー内科で事務局を担当し、竹内栄治会長、窪田哲也会長と共に魅力あるプログラム編成を企画しております。

 近年、肺癌領域ではがん遺伝子異常に対する、新規分子標的薬の保険承認の増加と同時に、呼吸器内視鏡の技術の進歩もめざましく、EBUS-GS、EBUS-TBNA、超音波プローブと細径気管支鏡を用いた生検、クライオバイオプシーなどを駆使して、確実により多くの良質な癌組織を採取して、最適の治療につなげることは、もはや必須手技として求められています。

 今回の「気管支鏡実技セミナー」では、日常診療の中では、適応症例に比較的遭遇することが少ないために経験することが難しい技術として、1)診断のためのEBUS-TBNA、2)治療のためのEWS留置、3)硬性鏡を用いたstent留置の3つの技術について、座学の後に実際に体験していただくハンズオンセミナーを開催いたします。参加人数制限がありますが、これまでに症例経験が少ない先生方、今後更に研鑽を積みたい先生方を中心に、是非参加していただけますと幸いです。「寺子屋セミナー」では、診断や治療方針について、積極的に議論して頂ければ幸いです。また、「渡辺洋一記念奨励賞」の選考もありますので、積極的に奨励賞への演題登録をお願い申し上げます。

 是非、多くの興味深い演題をご登録頂き、多くの若い先生方をお誘いしてご参加頂き、交流を深めて頂ければ幸いに存じます。何卒、ご支援ご協力の程よろしくお願い申し上げます。

 この度、第75回日本結核・非結核性抗酸菌症学会中国四国支部会を、2024年11月29日(金)・30日(土)の2日間、高知県立県民文化ホールで開催させていただくことになりました。高知での開催は第65回(2015年)以来9年9か月ぶりになります。歴史と伝統ある本学会の会長を拝命し、大変光栄に存じます。皆様に感謝申しあげます。

 2020年に名称変更されました「日本結核・非結核性抗酸菌症学会」の前身の「日本結核病学会」は1923年に北里柴三郎博士らによって設立され、長きにわたり日本の結核病学を牽引してまいりました。皆様ご存知のように北里柴三郎博士は様々な功績により本年7月から発行されます新千円札の肖像に選ばれています。先輩方の努力によりまして我が国の2022年の結核罹患率(人口10万対)は8.2となり、ようやく結核低蔓延国の仲間入りをはたしました。しかし、併存症の多い高齢者結核、外国出生者結核、多剤耐性結核など問題もまだまだ多く、さらなる取り組みが必要です。このようななか、Mindsに準拠した「結核診療ガイドライン2024」が発刊されましたことは大変心強いです。年々増加傾向にあります非結核性抗酸菌症につきましても、再発・難治例に対する治療薬の選択肢が増えてまいりました。2023年には「成人肺非結核性抗酸菌症化学療法に関する見解」が改定され、少しずつこの領域も進歩していることを実感しております。

 さて、COVID-19が第5類感染症に移行され、対面での学会開催が増えてまいりました。今回も現地開催のみで実施いたします。高知は交通が不便でありますが、多くの皆様を高知にお迎えすることを楽しみにしております。本地方会が、結核・非結核性抗酸菌症に関する発表の場、学びの場、情報共有の場になりますよう鋭意準備して参ります。皆様のご協力よろしくお願いいたします。