会長挨拶
会長 吉澤 穣治
(昭和大学江東豊洲病院 こどもセンター小児外科)
第18回日本胎児治療学会学術集会をお世話させていただくことを大変光栄に思っております。
例年本会は、12月頃に開催されていましたが、2020東京オリンピック開催のため、さまざまな学会の開催日程が変更となったため、本会は変則的に2021年2月6・7日に開催することとしました。その後、新型コロナウイルス感染症のパンデミックによって、東京オリンピックが延期、他学会の開催日程のさらなる変更やオンライン開催への変更などがあり、本会をいつどのように開催したらよいのかとずっと考えてまいりました。そして、当初の2021年2月の開催時期には、まだ、新型コロナウイルスに対する感染対策が十分にはできないのではないかと判断しまして、2021年12月11日・12日に昭和大学に新設されました上條記念館にて開催することにいたしました。現時点では、会場でのご発表とオンライン発表とのハイブリッド形式で開催する予定です。
今回の学術集会のテーマは、「知りたかった!その一工夫」です。多くの先人たちの熱意、創意工夫の積み重ねで今日の胎児治療が築き上げられました。胎児外科手術も1981年に米国Harrison MR先生らによって子宮を切開するopen fetal surgeryから、その後発達した鏡視下手術の技術を応用したFetendo手術へと発展しました。われわれは、さらに、注意深い観察に基づき、課題を抽出して、それを一つずつ解決する工夫を行なっていかなければなりません。学術集会の場で多くの先生方がその工夫を共有することで、日本全体の胎児治療の水準がさらに高まっていきます。そのような飛躍の場をご提供できることを心からうれしく思います。
本会では、シャントチューブの市販後調査結果、EXITの調査結果についてもまとめてみたいと思います。教育講演としては、胎児診断の最近のトピックスを昭和大学の産婦人科からご講演をいただく予定です。
多くの皆様のご参加をお待ちしております。