第116回日本消化器病学会中国支部例会/第127回日本消化器内視鏡学会中国支部例会

会長挨拶

第116回日本消化器病学会中国支部例会 会長

第116回日本消化器病学会中国支部例会
会 長:田中 久雄
(鳥取赤十字病院 副院長)
 この度、第116回日本消化器病学会中国支部例会会長、第34回日本消化器病学会中国支部教育講演会会長を拝命し、2021年11月20日(土曜日)、21日(日曜日)にとりぎん文化会館(鳥取市)で学術集会を開催させていただくことになりました。第127回日本消化器内視鏡学会中国支部例会(会長 河口剛一郎先生 鳥取大学第二内科)との合同開催となります。歴史と伝統のある本学会支部例会を開催させていただくことを大変光栄に存じますとともに、改めて責任の重さに身の引き締まる思いをいたしております。先ずは、このような貴重な機会を与えて下さいました支部会員の皆様方に心より感謝申し上げます。
 地元鳥取市での開催は日本消化器病学会中国支部例会としては初開催でもあり、現段階では現地開催を想定し心待ちに鋭意準備しておりますが、新型コロナウイルス感染拡大の収束が依然見通せず、現地開催、Web開催何れにも対応できるよう万全の体制を整えております。
 特別講演では日本大学医学部長、消化器肝臓内科学分野教授の後藤田卓志先生をお招きして、胃がんの治療の現状、課題をテーマにご講演していただきます。
 さらに鳥取大学医学部ゲノム再生医学講座遺伝子医療学分野教授の汐田剛史先生にはNASHを中心に、肥満、糖尿病、発癌の話題をご講演いただく予定です。
 ワークショップでは、「肝炎、肝細胞癌の治療の現状と課題」というテーマを予定しております。核酸アナログ製剤やDAAを用いた抗ウイルス治療の進歩により肝硬変の予後改善や肝発癌抑制への効果が期待されています。また肝癌に対する新規薬剤の登場にて肝癌治療法も転機を迎えています。一方でウイルスによらない肝癌も増加の一途をたどっており、その実態の把握も重要です。そのような背景をふまえ、各施設での実臨床における現状や今後の課題、展望などについて広く演題を募集します。
 第34回教育講演会は「消化器病診療の進歩と展望」のテーマで、講師として柴垣広太郎先生(島根大学消化器内科)、永田信二先生(広島市立安佐市民病院)、橋本真一先生(山口大学消化器内科)、黒崎雅之先生(武蔵野赤十字病院)、花田敬士先生(尾道JA総合病院)をお招きして、それぞれ上部消化管、下部消化管、炎症性腸疾患、肝疾患、胆膵の話題についてのご講演をお願いしております。
 鳥取市ではなかなかこのような大きな学術集会が開催されないため、来られたことがない先生も多数おられると思いますが、岡山より特急も6往復ありますし、またこの時期は天候もよく鳥取砂丘などへの観光や、山陰の味覚のひとつ松葉ガニや美味しい銘酒もお楽しみいただけます。
 準備に不慣れであり、いろいろとご迷惑をおかけすることもあるかと思いますが、消化器病学における最新の知見や日々の消化器病診療における課題をご発表頂き、明日からの診療や将来の研究に向け役立つ会にしたいと考えております。そのため、中国地方の消化器病診療を担う様々なお立場の先生方からの多くの演題の登録とご参加をお願い申し上げます。

第127回日本消化器内視鏡学会中国支部例会 会長

第127回日本消化器内視鏡学会中国支部例会
会 長:河口 剛一郎
(鳥取大学医学部 消化器・腎臓内科学)
 この度、第127回日本消化器内視鏡学会中国支部例会の会長を拝命致しました、鳥取大学の河口でございます。歴史と伝統のある本学会の中国支部例会を開催させていただけますことを大変光栄に存じますとともに、このような貴重な機会を与えていただきました中国支部の諸先生に、厚く御礼申し上げます。
 会期は2021年11月20日(土)、21日(日)の2日間、第116回日本消化器病学会中国支部例会会長 田中久雄先生(鳥取赤十字病院 副院長)との合同開催となります。新型コロナウイルス(COVID-19)の感染状況を見ながら、鳥取市での現地開催を軸に、状況に応じてWeb開催 となる可能性も視野に入れて準備中です。
 さて、技術の進歩と新たなデバイスの開発により、限られた大きさの粘膜病変に対してアプローチしていた内視鏡治療は、現在ではより大きな病変、より深い層へと対象を拡げています。その結果、従来は外科手術適応であった疾患にも内視鏡治療が行われ、患者さんがその恩恵を受けられるようになっています。同時に、治療の安全性や疾患の根治性などの新たな問題も生じてきました。一方、鏡視下手術が標準になりつつある外科領域では、さらに内視鏡医とコラボすることで、より低侵襲な治療がされるようになってきました。そこで今回のワークショップは、「内視鏡による低侵襲治療、最新の知見と今後の展望」というテーマを掲げました。各施設で取り組まれている内視鏡的なアプローチによる低侵襲治療に関する様々なチャレンジ、手技や安全面での工夫、それらの治療成績など、幅広く演題を募集します。
 また特別講演として、近畿大学消化器内科教授 樫田博史先生に大腸内視鏡診療をテーマに、特に大腸腫瘍に対する内視鏡治療を中心にご講演いただく予定です。
 更に今回は、消化器病学会および女性医師の会との合同企画で、若手女性医師のお二人に上部・下部消化管の内視鏡検査・治療に関する講演をしていただく予定です。動画を中心にプレゼンしていただく予定ですので、女性医師のみならず内視鏡診療の上達を目指す若手の先生に是非見て、聞いていただきたいセッションです。
 明日からの内視鏡診療に役立つ、実りある支部例会になるよう努力したい所存でございます。会員の皆様方の多くのご演題応募とご参加を切に願っております。どうぞよろしくお願い申し上げます。