第61回日本血液学会中国四国地方会

会長挨拶

 第61回日本血液学会中国四国地方会 会長
 湯尻 俊昭
 (山口大学大学院医学系研究科 病態検査学講座)
このたび、第61回日本血液学会中国四国地方会を山口県で開催させていただくことになりました。この会を担当させていただくことに対しまして厚く御礼申し上げますとともに、身の引き締まる思いであります。
今回の大会のテーマは「未来につなぐ」といたしました。半世紀以上にわたって引き継がれてきたこの会によって、ベテランから若手医師だけでなく、地域の垣根を越えて血液診療をつないでいくということをイメージしました。現在、世界中で持続可能な社会にするための開発目標が掲げられております。医療の分野においても、「すべての人に健康と福祉を」が掲げられています。日本においても地域差のない標準とされる治療を行っていくためには、医療人の日々の研鑽が必要であることを私たちは知っています。年に1度、中国四国地区という地理的には不利な地域に在籍している血液内科医が、日頃の臨床現場の中で得られた知識や経験を共有し、議論していくことは教育・臨床・研究活動にとりまして大変有意義であると思います。今まさに新型コロナウイルス感染症という巨大な禍に直面しておりますが、その中でも医療人としてなすべきことを全うしていく、そして先人たちが培ってきた医療を未来につなげていく必要があると思います。山口県は明治維新発祥の地であり、進取の気性に富む人物を育んできました。コロナ禍の中、従来の習わしに捕らわれる事なく、自由な発想で自ら積極的に新しい物事へ取り組んでいくきっかけになれば幸いです。
今回も昨年の高松市での学会と同様に会場とオンラインのハイブリッド開催で準備しております。参加してよかったと思えるような学会にして参りたいと思います。皆様の積極的なご参加をお待ちしております。