日本集中治療医学会第5回中国・四国支部学術集会

会長挨拶

日本集中治療医学会第5回中国・四国支部学術集会
会 長:松本 美志也
(山口大学大学院医学系研究科 麻酔・蘇生学講座 教授)
 このたび、日本集中治療医学会第5回中国四国支部学術集会を2021年1月9日(土)から2月7日(日)までWEB開催することにいたしました。当初は学術集会を1月9日に、10日に集中治療セミナーを山口県宇部市で開催する予定としておりましたが、新型コロナウイルス感染症への対応が長期化する可能性が高まりましたので、現地開催を断念し、学術集会のみWEBで開催し、集中治療セミナーは中止としました。 集中治療セミナーに向けて準備をしてくださっていた関係者の方々に心より感謝申し上げますとともに、今回中止の決定に関しましては深くお詫びを申し上げます。
 本学会のテーマは「最新科学を遍く臨床へ」といたしました。EBMの手法を利用して作成された診療ガイドラインは最新科学の集大成であり、それは臨床医にとっては有用な情報源となります。多くの臨床医がそれを適切に用いれば、最新科学に裏打ちされた医療を遍く患者に届けることができます。
 2021年3月には日本のJRC蘇生ガイドラインが5年ぶりに改訂されます。このガイドラインの編集で中心的な役割を果たしておられる帝京大学医学部附属病院長の坂本哲也先生に特別講演をお願いしております。最新の蘇生科学を学ぶことができると思います。
 また、昨年末より世界各地で猛威を振っている新型コロナウイルス感染症の最前線でご活躍の国立国際医療研究センターの忽那賢志先生に教育講演をお願いしております。新型コロナウイルス感染症に関する最新の知見を教えていただけるものと思います。
 そして、呼吸管理のエキスパートとして長年第一線でご活躍されてこられた時岡宏明先生にARDS患者の呼吸管理についてご講演をお願いしております。時岡先生ご自身のご経験に基づいた貴重なお話が拝聴できるものと期待しております。
 その他、感染症対策、血行動態モニター、敗血症時の血液濾過に関して企業共催セミナーを企画しています。
 上記6つの講演のうちの1つは日時指定の配信、5つは期間中オンデマンドで視聴可能です。是非ご活用ください。
 一般演題に関しましては、抄録のWEB発表とさせていただきました。発表者へ質問がある場合は、学術集会事務局が取次ぎをいたします。学術集会事務局へメールで質問を送っていただければ、後日学術集会事務局が発表者からのご回答をメールでご連絡いたします。ご不便をおかけしますが、ご理解のほどよろしくお願いいたします。
 学術集会を宇部市で開催できなかったことは誠に残念ですが、多くの関係者のご理解とご協力のおかげで、どうにか学術集会だけはWEB開催ができる運びとなりました。皆様に心より御礼申し上げます。今回のWEB開催は、ディスカッションができないなどのデメリットがありますが、移動が不要なことや、少しリラックスして何度でも視聴できることなどのメリットもあります。そのメリットを最大限に生かして学びの機会としていただければ幸甚です。