会長挨拶
第27回日本心療内科学会総会・学術大会 会長 河合 啓介 国立国際医療研究センター 国府台病院心療内科 |
このたび第27回日本心療内科学会総会・学術大会を2023年12月9日(土)、10日(日)の2日間、東京国際交流館プラザ平成で開催させていただきます。開催形式は、現地開催と後日のオンデマンド配信です。
私が所属します国立国際医療研究センター国府台病院が主催する本学会総会は、第2回(1998年 吾郷晋浩会長「全人的医療の実践」)、第14回(2009年 石川俊男会長「真の全人的医療をめざして」)に続き、本大会が3回目の開催になります。テーマは「未来へ繋ぐ心療内科の叡智」といたしました。
医学の進歩で、がん、AIDS、糖尿病、さらに生物学的製剤の開発で膠原病、潰瘍性大腸炎などの身体疾患は、専門治療施設でなくてもかなりの部分がコントロール可能な時代になったように思います。一方、我々が心療内科の日々の臨床で出会う患者さんやそのご家族は依然として苦難が続き、臨床医学の進歩の恩恵をまだ受けておられないように感じます。その解決には、これまでの叡智と画像解析や遺伝子研究など最先端の医学の組み合わせが有用で、その結果、患者さんそれぞれが意味のある人生を送るためのサポートが可能になると思われます。
本大会では、特別講演、教育講演、シンポジウム、ワークショップなどで、それぞれの専門家をお迎えして、充実したプログラムを予定しています。古来より行われてきた治療の叡智を集結し、そこに最新の医学による治療を有機的に組み合わせることで、未来へ繋ぐ医療、あるいはこれからの心身症の考え方について、会員の皆様による活発な討議を期待しております。
微力ではございますが、これからの心療内科の発展に寄与できるような学術大会を目指して準備してまいります。スタッフ一同、先生方のご参加をお待ち申し上げます。