第83回中国・四国形成外科学会学術集会

会長挨拶

第83回中国・四国形成外科学会学術集会
会 長:青木 久尚
(公益財団法人大原記念倉敷中央医療機構 倉敷中央病院 形成外科)

 この度、第83回中国・四国形成外科学会学術集会を2023年9月10日(日)に開催させていただくこととなりました。当施設では10年前にも第66回の学術集会開催を担当させていただいております。この会は日本形成外科学会の支部としての開催から変更となり、「中国・四国形成外科学会」設立後はじめての学術集会でした。会期の前日に東京2020オリンピック開催が決定され、大きなニュースとなっていたことが思い出されます。当時は東日本大震災の影響が影を落とすなか、明るい材料が飛び込んできたと、新名称となった学会初回ということもあり、縁起が良いと喜んだことを思い出します。
 そのオリンピックもCOVID-19により延期を余儀なくされ、この中国・四国形成外科学会学術集会も何度か開催が中止されました。感染の波が来るたびに第8波まで数えられておりますが、振り返ってみると年末年始や夏休み期間に波が訪れているようであります。今後はこのようなことはないのかもしれませんが、可能性を否定することもできず、最重要事項でもあります皆様の診療業務に悪影響を及ぼさないよう、今学会もWeb開催とすることを決定させていただきました。
 Web開催では質疑応答もままならない現状もあるようですが、手軽に多くの方に参加していただくことができる、会場や帰りの便の時間の心配をせずに済む、などのメリットも活かせるかと思います。現在もCOVID-19、医療の効率化・集約化、働き方改革、ロシア-ウクライナ情勢、エネルギー問題など様々な課題、難問のさなかにありますが、形成外科が社会にもたらす恩恵はその救いとなることと思います。中国・四国形成外科学会学術集会は形成外科研修中の若い先生方の登竜門であり、日本・世界をリードしている各分野のエキスパートの先生方の生の声が届きやすい場でもあると考えております。この学術集会を皆さまにとりまして有意義な成長の場として提供できることを願っております。
 東京2020オリンピックについては最近になり、いろいろと裏の問題が取り沙汰され、苦い面も感じざるを得ませんが、幅広い好奇心・探究心を持った形成外科の若い先生方が成長していく「中国・四国形成外科学会」については今後の発展を確信いたしております。