第62回日本平滑筋学会総会

会長挨拶

第62回日本平滑筋学会総会
会 長:楠 裕明
(川崎医科大学 総合臨床医学)
 第62回日本平滑筋学会総会会長を拝命しております川崎医科大学の楠 裕明です。
 わたしは、埼玉医科大学を卒業後、故郷の広島大学第一内科に入局しましたが、師である春間 賢 特任教授から与えられた研究テーマが「超音波を用いた胃十二指腸運動機能評価」であったため、間もなく「日本平滑筋学会」に入会しました。本学会は1959年創立という伝統を誇り、日本医学会にも所属する名門学会であり、平滑筋に関連する基礎系と臨床系の幅広い領域の研究者が一堂に会する大変貴重な学会でした。わたしは、本学会を研究のメインフィールドとして、多くの時間を本学会と共に過ごしましたが、その間に多くの研究仲間やライバルに恵まれ、本学会の「13C呼気試験ワーキンググループ」に参加し、総会事務局長(第48回総会2006年、岡山市)や、学会本部事務局長(春間 賢 理事長)を担当するなど、多くの貴重な経験をさせてもらいました。そのため、わたしの本学会への想い入れは大変強く、第62回総会会長の指名を受けた際には、この上ない喜びと栄誉に震えました。
 2020年、学会の準備に勤しんでいた私たちを、新型コロナウイルス感染拡大という悲劇が襲いました。われわれはコロナ禍をDangerではなくriskと考え、十分に感染予防対策を実行すれば、安全に開催可能であるという考えのもと、一丸となって現地開催(一部ハイブリッド開催)を目指しました。しかし、感染拡大の勢いは止まらず、開催3週間前に急遽招集された臨時理事会で、現地開催を見送り12月にWEB開催とする事が決定しました。本来であれば、岡山県で4回目の総会、また倉敷市では初の開催となるはずでした。皆さまをお招きし、研究者同士の交流をより深め、新しい知見を得ていただく場にしたいと考えておりましたので、とても残念に感じております。
 演題や講演など開催に際し御協力いただきました先生方、共催企業の皆様には、多大なご迷惑をおかけいたしましたこと深くお詫び申し上げます。また、WEB開催になりましても変わらぬご支援ご協力を賜りましたこと心より感謝申し上げます。
 新型コロナウイルス感染拡大はその後も終息しておらず、弱毒化も認められていないようですので、感染リスクをゼロにするためにはWEB開催を選択すべきであったと、今でも信じています。この形式で学会を成功させるためにスタッフ一同鋭意準備して参ります。
 多くの皆さまにご参加いただきますよう宜しくお願い申し上げます。

令和2年9月吉日