第31回日本輸血・細胞治療学会秋季シンポジウム

ご挨拶

第31回日本輸血・細胞治療学会秋季シンポジウム
会 長:山本 晃士
(埼玉医科大学総合医療センター 輸血細胞医療部)
 第31回日本輸血・細胞治療学会秋季シンポジウムを、2024年10月18日(金)、19日(土)の2日間にわたり大宮ソニックシティにて開催することとなりました。埼玉にて全国規模の本学会企画が開催されますのは、2009年に前田平生先生が総会長を務められて以来、実に15年ぶりとなります。関係の皆様には厚く御礼申し上げます。
 また18日(金)には同じ会場にて、2024年度全国大学病院輸血部会議が、埼玉医科大学国際医療センター輸血・細胞移植部教授の石田明先生を議長として開催され、前日の17日(木)午後には技師研究会も開催されます。

 さて今回のシンポジウムのテーマは、「今こそ問う!輸血・細胞治療の真価!」といたしました。近年の輸血・細胞治療分野の発展には目覚ましいものがあり、多くの患者さんの治療に多大な貢献をなしていると実感しています。これらの成果は、基礎から臨床にわたる実に多くの方々の研究、臨床、活動あってこそのものであり、まさに「血と汗の結晶」と言えるでしょう。なかでも、細胞治療の発展と、止血を目的とした輸血治療の普及には目を見張るものがあり、輸血部スタッフのリーダーシップが発揮されている分野と言えます。プログラムは鋭意作成中ですが、チーム医療の大切さを実感できるよう、医師、看護師、検査技師、薬剤師などさまざまな職種の方々のニーズに応えられる、up to dateな企画を考案中です。また、私の長年の研究テーマである「大量出血時の輸血治療」についても、ようやく多くの医療機関で適切に実践されるようになり、危機的状況にある患者さんの救命に寄与していることと思います。そうした現場のリアルワールド・エビデンスをご紹介いただく企画も検討しているところです。

 秋の埼玉は見どころ満載です。全国の鉄道ファンが集まる "大宮" から一歩足を延ばせば、今や若者から高齢者まで人気の観光地となった小江戸 "川越" 、鎌倉・室町時代の城跡巡りができる "深谷・嵐山・寄居地区" 、ラグビーの聖地 "熊谷" 、そして温泉や川下りなど自然を満喫できる "秩父・長瀞地区" など、この機会にぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。

 今なお新型コロナウィルス感染症もくすぶりを見せてはおりますが、多くの会員の方に交通至便の大宮まで足を運んでいただき、熱い議論を展開していただきたいと思っております。会員懇親会も盛大に開催予定であり、大切な情報交換および日頃の鬱憤晴らしの場としてご参加をお待ちしております。そして、輸血医療に携わるすべての医療人が「輸血・細胞治療の真価」を再認識し、自信と誇りをもって明日に臨めるような会になることを、今からとても楽しみにしております。