第125回日本内科学会中国地方会/第65回中国支部主催生涯教育講演会

会長挨拶

第125回日本内科学会中国地方会
第65回中国支部主催生涯教育講演会
会長 服部 登
広島大学大学院 医系科学研究科 分子内科学

 2021年11月6日,7日にそれぞれ開催予定の第125回日本内科学会中国地方会,第65回中国支部主催生涯教育講演会の会長を務めることになりました広島大学の
服部登です.開催に先立ちましてご挨拶申し上げます.

 当初は広島県医師会館を使用しての集合型での開催を考えておりましたが,昨年初頭から猛威を振るっている新型コロナウイルスの影響が現時点で収束する兆しを見せていないことから,参加・出席者への感染リスクを回避するために,完全web配信形式にて開催することといたしました.皆様に広島までお越しいただき,直接お目にかかってご挨拶できればと希望しておりましたが,それもかなえられないことになり本当に残念です.

 「内科は医療の土台を支える診療科である」と信じてやまないところですが,中国地方5県それぞれの事情に差異はあるものの,内科を選ぶ医師が減少しつつあると感じているのは私だけでしょうか.他の診療科に比べて,新しい専門医制度が複雑すぎることと専門医試験の受験資格を得るまでの過程も困難を極めることが,若手医師の内科選択の足かせになっているようです.2021年7月4日には新専門医制度下では初めての内科専門医資格認定試験が実施されたところですが,一体何人ぐらいの専門医を輩出できるのか,過去の制度に比して数的に大幅な減少を呈するのではないか,と私自身は戦々恐々としております.

 そのような状況下で,今回の中国地方会,中国支部主催生涯教育講演会を開催いたしますので,中国地方における内科学並びに内科診療への取り組みが一層盛り上がる契機となれるような会にできればと思っております.そして,皆様自身もその盛り上がりを推進させる気持ちを強く抱きつつ,専攻を決めていない研修医への働きかけも行っていただきながら,演題のご登録さらには(web上にはなりますが)ご参加いただけることを祈念しております.