文部科学大臣祝辞
文部科学大臣
末松 信介
令和3年度第52回全国学校保健・学校医大会 in 岡山の開催を心からお祝い申し上げます。
学校医の皆様には、日頃から学校保健の推進に御尽力いただいており、厚く御礼申し上げます。
また、長年にわたり学校保健の普及・発展に御活躍いただき、大きな功績を上げられ、本日、表彰の栄に浴された皆様に対し、深く敬意を表するとともに、心からお祝い申し上げます。
本大会のテーマの一つとなっております新型コロナウイルス感染症については、その対応の長期化とともに、度重なる感染の拡大など、引き続き警戒が必要な状況にあります。こうした中でも、持続的に児童生徒等の学びを保障していくため、学校における感染及びその拡大のリスクを可能な限り低減した上で、学校の多様な教育活動を継続していく必要があります。感染が広がる変異株への対策としましても、従来株と同様に、「3つの密」を避ける、「マスクの着用」及び「手洗いなどの手指衛生」など基本的な感染対策が重要です。引き続き、地域の感染状況に応じた感染症対策を講じながら、可能な限り、授業や部活動、各種行事等の教育活動を継続し、子供の健やかな学びを保障していくことが必要です。
文部科学省においても、「新型コロナウイルス感染症に対応した持続的な学校運営のためのガイドライン」(令和2年6月5日事務次官通知。令和3年2月19日改定)により、持続的な学校運営の指針を策定するとともに、「学校における新型コロナウイルス感染症に関する衛生管理マニュアル~「学校の新しい生活様式」~」において、学校の衛生管理に関する具体的な事項についてお示し、累次にわたり改訂しております。今後も、新たな情報や知見を収集し、必要な情報提供を行うことなどにより学校やその設置者を支援してまいります。
また、学校においても学校医・学校薬剤師等の専門家と連携した保健管理体制を構築することが重要です。学校医の皆様におかれましても、引き続き、学校と緊密に連携していただき、保健管理に関する専門的な御知見を賜りますよう、よろしくお願いいたします。
学校医の皆様におかれましては、これらの感染症への対応に加え、日頃から児童生徒等の健康診断や疾病の予防措置のほか、健康相談や保健指導の実施、地域の医療機関等との連携等においても、重要な役割を担っていただいております。新型コロナウイルス感染症の影響により多くの制約がある中で、昨年度から学校健診の実施時期に柔軟に御対応いただくなど、これらの学校保健に係る取組を着実に進めていただいていることに、重ねて感謝申し上げます。
本大会では、学校保健の更なる充実を図るため、「明るく強く育むために~コロナや災害に取り組む医療~」をテーマに、ビデオ配信を行いながら、シンポジウムや特別講演が実施されると伺っています。本大会が御参会の皆様にとって実り多い大会となるよう、心から期待しています。
結びに、本大会の開催に当たり、御尽力いただきました公益社団法人日本医師会、一般社団法人岡山県医師会をはじめ関係の皆様に改めて感謝申し上げますとともに、大会の御成功と、御参会の皆様の御活躍を祈念し、お祝いの言葉といたします。
令和3年10月30日