日本超音波医学会第59回中国地方会学術集会 / 第22回中国地方会講習会

大会長挨拶

日本超音波医学会第59回中国地方会学術集会
第22回中国地方会講習会
大会長:杉原 誉明
(鳥取大学医学部 消化器・腎臓内科学分野)
 この度、日本超音波医学会第59回中国地方会学術集会および第22回中国地方会講習会を2023年9月2日(土)に米子コンベンションセンターBiGSHiPで開催させていただくことになりました。米子市で本地方会を開催するのは10年ぶりとなります。このような伝統ある地方会を当地で開催できる機会を賜り、関係各位の皆様に深謝いたします。
 1942年に医用超音波検査の開発が始まってから、すでに80年経過しました。その間、診断と治療の治療補助装置として進化を遂げて参りました。昨今はタスクシフトが推し進められ、私の所属する消化器内科では医師の超音波検査離れが目立つようになってきました。その代わり生理検査技師の役割が格段に高まったと感じます。さらに廉価なモバイルエコー機が普及するにつれ、Point-of-care-ultrasonography(POCUS)の役割も多様化し、医師だけでなく、看護師などケアを行うスタッフが膀胱や褥瘡の超音波による評価を行う時代に突入しています。さらには、整形外科領域でも超音波検査が用いられるようになり、超音波検査の裾野は確実に広がりつつあります。従って、これからは普段超音波装置に触れる機会の少ない方や、これから始めてみたいと思う方に対する教育機会を拡充する方法論が重要と考えます。そこで、今回のテーマを「伝えてゆく超音波検査」といたしました。
 コロナ禍の影響で中止や、オンライン開催を余儀なくされておりましたが、いよいよ今回は現地開催を予定しております。コロナ禍により、改めてリアルの体験価値に気がついた方も多いのではないでしょうか。現場での人と人との交流、熱き議論により、リアルならではの発見を再確認できるような会にしたいと考えています。消化器、循環器、乳腺、甲状腺、婦人科、小児科、整形外科領域など、様々な分野における最新の超音波検査の知見をご発表いただくとともに、先生方の普段実施しておられる、教育法、独自の取り組みなども共有していただきたく存じます。
 ベテランの先生方はもちろん、若手の先生、そして技師・看護師の方々にもお声がけいただき、奮ってご参加の程よろしくお願いいたします。多数の演題の応募をお待ちしております。