大会長挨拶
日本超音波医学会第60回中国地方会学術集会
第23回中国地方会講習会
大会長:眞部 紀明
(川崎医科大学 検査診断学(内視鏡・超音波))
この度、日本超音波医学会第60回中国地方会学術集会を2024年9月7日(土)に岡山国際交流センターで開催させていただくことになりました。このような伝統ある地方会を当地で開催できる機会を賜り、関係各位の皆様に深謝いたします。第23回中国地方会講習会
大会長:眞部 紀明
(川崎医科大学 検査診断学(内視鏡・超音波))
消化器内科医である私は、医師1年目より超音波検査に携わってまいりましたが、その当時は肝胆膵などの実質臓器の診断がメインであり、消化管などの管腔臓器に対する診断はほとんどなされていませんでした。しかしながら、今や超音波検査の対象臓器は、実質臓器のみならず管腔臓器に対してもごく当たり前の様に行われており、その検査目的も器質的疾患の診断だけでなく病態機能評価にも臨床応用されています。さらに近年の画像の解像度や分解能の向上、造影超音波の登場に伴い、これまでの領域を超え、整形外科領域や抹消神経領域などその臨床応用の拡大は止まるところを知りません。一方で、昨今の超高齢化社会の到来により、在宅医療のニーズが以前にもまして言われるようになってきており、医師だけでなく、看護師、検査技師など多職種連携による医療の重要性が言われています。今後は多職種間の共通言語として超音波検査の位置づけがさらに重要になってくると考えられます。以上の様に、現在及び将来の我が国の医療を鑑みますと、以前に増して侵襲度の低い超音波検査を用いた効率の良い質の高い医療が望まれてきていると考えられます。
そこで、今回のテーマを「次世代に向けた超音波検査」とし、我が国の現状・将来の医療を見据えた上での超音波検査の位置づけを再考し、その重要性を再確認していきたいと考えています。現地開催を予定しておりますので、是非現場での人と人との交流、熱き議論により、多くの発見や知識の整理ができるような会にしたいと考えています。消化器、循環器、乳腺、甲状腺、婦人科、小児科、整形外科領域など、様々な分野における超音波検査の知見をご発表いただくとともに、普段実施しておられる、教育法、独自の取り組みなども共有していただきたく存じます。ベテランの先生はもちろん、若手の先生、そして技師・看護師の方々にもお声がけいただき、奮ってご参加の程よろしくお願いいたします。日本超音波医学会第60回中国地方会学術集会では医師だけでなく技師・看護師の方の優秀演題賞も予定しています。多くのご施設から多数の演題の応募をお待ちしております。