第15回日本支援工学理学療法学会学術大会/第21回日本シーティング・シンポジウム 合同大会

大会長挨拶

第15回日本支援工学理学療法学会学術大会
第21回日本シーティング・シンポジウム 合同大会
大会長:小原 謙一
(川崎医療福祉大学リハビリテーション学部理学療法学科)
 このたび、第15回日本支援工学理学療法学会学術大会と第21回日本シーティング・シンポジウムを合同で開催する運びとなりました。会期は2026年12月19日・20日、会場は岡山県倉敷市の川崎医療福祉大学です。年末のお忙しい時期ではございますが、忘年会を兼ねて、多くの皆様にご参集いただけますことを、心より楽しみにしております。

 日本支援工学理学療法学会は、義肢・装具・福祉用具・先端技術の4領域を基盤とし、理論研究と実践応用の両面から支援工学の発展を目指して設立されました。その特徴は、特定の疾患や障害にとらわれず、移動や生活動作など「目的」に焦点を当てた横断的なアプローチを重視している点にあります。また、支援技術や機器そのものの追究にとどまらず、それらを使用する「人」への適合性を重視してきたことも、大きな特色と言えるでしょう。

 この理念は、車椅子およびシーティングの領域とも深く通じています。椅子や車椅子に座ること自体は目的ではなく、生活の質を高め、活動と参加を支えるための“手段”であり、その中心には常に「人」が位置します。私たちが歩んできた支援工学の視点は、まさにシーティングの本質を体現するものです。

 国内には多くの関連学会・団体が存在しますが、それぞれが「人や障害」に焦点を当てるもの、「物や機器」を中心とするものと、大きく二つの潮流に分かれる傾向にあります。その中で、日本支援工学理学療法学会と日本シーティング・コンサルタント協会は、両者を包括的に扱う稀有な存在として、多様な領域・職種・団体をつなぐ“ハブ”の役割を担ってきました。今回の合同大会は、その使命をさらに発展させ、“ハブ”としての役割を加速させる重要な機会となります。

 本大会のテーマは、
『つなぐ - ひとと支援機器が拓く新たな可能性 -』
です。本大会では関連団体との連携を深めるとともに、“ハブ”として活躍できる人材の育成を目指した特別講演や教育講演も企画しております。また、研究成果の発表に加え、臨床現場からの実践報告、教育領域での課題提起など、多角的な視点からの活発な交流を期待しています。

 本大会が、支援技術を介して「人」をより深く理解し、未来のリハビリテーションのあり方を共に創造する場となることを願っております。多くの皆様のご参加を心よりお待ち申し上げます。

主催事務局

川崎医療福祉大学リハビリテーション学部理学療法学科
mail_outlineE-mail:jsatpt2026@gmail.com

play_arrow