第64回関西胸部外科学会学術集会

会長挨拶

第64回関西胸部外科学会学術集会
会長 中田 昌男
(川崎医科大学 呼吸器外科学)


第64回関西胸部外科学会学術集会を2021年6月17日(木)・18日(金)に開催させていただくことになりました。伝統ある本学術集会を、開設して10年余りの我々の教室が担当させていただきますことは誠に光栄なことであり、会員の皆様に厚く御礼申し上げます。

本学会は、心臓・呼吸器・食道の3分野から成り立っていますので、心臓血管外科分野を本学心臓血管外科学 種本和雄教授に、食道外科分野を消化器外科学 藤原由規教授にそれぞれご担当いただき、川崎医科大学の胸部外科チームが力を合わせて魅力ある学会になるよう努めてまいりたいと思います。

さて、今回のテーマは「To a New Scenery Together」といたしました。本学術集会の特徴は言うまでもなく3分野の統合学会であるということです。同じ胸腔臓器を扱う外科医ではありますが、分野が異なれば同じ手技であっても違ったアプローチや違った方法で行われていることもあろうかと思います。そこで今回は、他分野から学ぶ新しい気づき(New Scenery)を体験していただきたく分野横断的なセッションを増やしました。

また、本学術集会は以前より、若手胸部外科医が成果を発表する登龍門としても位置付けられてきました。私自身、若いころシンポジストとして発表する機会を与えていただいた際、初めて壇上から眺めたフロアの景色は忘れることができません。今回は、多くの若手医師の方に発表もしくは座長を務めていただく予定です。壇上から見る新しい景色(New Scenery)を楽しんでいただければと思います。Case Presentation Awardも実施しますので、多くの若手の先生方の応募を期待しています。

倉敷での開催は、1993年に川崎医科大学胸部心臓血管外科学初代教授の勝村達喜先生が第36回を、そして2000年に私の恩師である岡山大学第二外科(現呼吸器・乳腺内分泌外科)元教授の清水信義先生が第43回を開催されて以来となります。会場は美観地区に隣接する倉敷アイビースクエアを予定し、是非会員の皆様には学問と倉敷観光を楽しんでいただこうと考えておりましたが、新型コロナウイルス(COVID-19)感染症の収束がまだまだ不透明ななか、日ごろ日本の医療を支えておられる会員の皆様の安全を第一と考え、現地での開催を断念し、Webでの開催とさせていただくことになりました。しかし、Web形式の良さを生かして、伝統ある本学会を実りあるものにするため精一杯準備してまいりたいと思います。ぜひとも多くの先生方のご参加をお待ちしております。

最後になりましたが、新型コロナウイルス感染症の一日でも早い収束と皆様のご健康を祈念してご挨拶とさせていただきます。