第35回ハンセン病コ・メディカル学術集会

会長あいさつ

第35回ハンセン病コ・メディカル学術集会
会長 北島 信一
国立駿河療養所 所長

 第35回ハンセン病コ・メディカル学術集会を、国立駿河療養所が主催して2023年11月17日から18日に開催することとなりました。

 ハンセン病療養所の入所者はハンセン病に罹患した事により、病を抱えることで差別偏見や不当な扱いを受けるなど多難な歴史の中を生きてきました。現在は高齢化が進んできて、いかに入所者の生活を支えていくかが施設の課題となっています。また、入所者の日々の生活が豊かになるよう、ライフサポート活動も最近本格化してきました。

 今回の学術集会テーマは「豊かさ、創造、支えあう 入所者の幸せと多職種の役割」です。入所者への日々の看護・介護やライフサポート活動は、多職種が協力して進めていく必要があります。今回の学術集会では、各施設での事例や成果、課題を発表していただき、その経験が多くの施設で共有され生かされることにつながればと思います。

 これまでは、新型コロナ感染症と対峙した3年間でした。感染対策や治療のために、入所者も職員も様々な制限のなかで生活が求められており、コ・メディカル学術集会も従来の形式を変えて実施されてきました。今年の学術集会は可能な限り従来の形式で実施し、多くの参加者が直接交流して意見を交わせる場を提供したいと思います。

 駿河療養所での開催は、平成14年以来21年ぶりになります。会場からは富士山も目の前に眺めることができ、自然豊かな環境の中で交流が深まればと思います。多くの方々が参加されることを、御殿場で駿河療養所職員一同お待ちしています。

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