第38回日本救急医学会中国四国地方会

会長挨拶

第38回日本救急医学会中国四国地方会
会 長:中尾 篤典
(岡山大学大学院 医歯薬総合研究科 救急救命・災害医学)
 第38回日本救急医学会中国四国地方会を岡山で開催させていただくことなりました。歴史ある本会を主催させていただけること、大変光栄に思います。
 新型コロナウイルス感染症により、島根で行われるはずであった第36回、徳島で行われるはずであった第37回が誌上開催となり、せっかくの貴重な交流・意見交換の場が2年間も失われています。今現在は現地開催の方向で準備をすすめておりますので、若い先生がたや多職種の交流の場として、ぜひ岡山にお集まりいただき、活発な討論を行っていただきたく思います。
 新型コロナウイルス感染症は、あまり人口が集中していない地域である中国四国地方においても、社会や経済、文化に甚大な影響を及ぼしました。発熱患者や呼吸器症状を有する患者の搬送困難事案、といった救急医療の脆弱性が露呈した一方で、どこも受け入れないCOVID-19の治療をかってでたのも救命救急医でした。地域の消防、行政の底力が試された時期でもありました。救急医療に携わる我々にとって、コロナ対応からの学びや反省は多くあり、今後WITH COVID-19の世の中で、円滑で有益な救急医療を展開していくためのヒントを考える機会として、今回は、「POST COVID-19, WITH COVID-19」をテーマに選んでいます。
 ほかにも、臓器提供を多数行っている岡山大学病院の取り組みとして、救急医療における終末期医療や臓器提供、小児救急、また中毒学会との共同開催、法医学とのコラボレーション、岡山県の指導救命士が企画立案したシンポジウムなど、多様なプログラムを用意しています。

 なお、新型コロナウイルス感染症の今後の流行状況に伴い、Web開催等の可能性があることもご了承いただきたく存じます。感染対策をしっかり行い、多数の皆様のご参加をお待ちしております。