第64回日本血液学会中国四国地方会

会長挨拶

第64回日本血液学会中国四国地方会
会長:小島 研介
(高知大学医学部 血液内科)

 第64回日本血液学会中国四国地方会を開催させていただくことになりました。前身となる中国・四国血液同好会から数えますと77回目という、全国でも稀有の伝統をもつ本学会を高知県で主催できることを光栄に思います。高知県での開催は2000年(会長:高知大学 田口博國教授)以来、実に四半世紀ぶりになります。高知大学においても、2019年に旧第三内科が血液内科と呼吸器内科に分割される直前では、18名の医局員のうち血液内科医が 2名にまで減少しておりましたように、一度はかなり荒廃した高知県の血液内科学ですが、いまは新芽が芽吹き、皆様とともに成長の春を迎えつつあります。

 本学会のテーマは、血液内科医療に携わる次世代医師が飛躍する機会にしていただきたいという思いもあり、「愛 〜 それゆけ! 〜」にいたしました。高知では、植物学者・牧野富太郎さんをモデルにした「らんまん」に続き、アンパンマンを生み出したやなせたかしさんの人生をモデルにした「あんぱん」がNHKの連続テレビ小説に相次いで採用され、盛り上がっています。高知県ご出身のお二人に共通するのは、一途な愛です。「雑草という名の植物は無い」の言葉で知られる牧野富太郎博士は、生涯を懸けて情熱的に研究を続け、植物の多様性を明らかにしました。やなせたかしさんの考える正義は、自己犠牲をも厭わない愛でした。アンパンマンのマントはツギハギだらけで、決して金銭的に豊かではありませんが、飢えた人に自ら頭を差し出して食べ物を分け与えます。「愛」に続く「それゆけ!」は、我々に元気を与える未来に繋がる言葉です。

 会場となる高知県立県民ホールは、本丸の建物が全て残る日本唯一の城郭である高知城から徒歩圏内にあります。高知県を訪問する観光客は増加の一途で、宿泊料金も上昇しておりますので、前泊予定の方はご自身で早めのご予約をお勧めいたします。なお、朝から元気をつけていただけるように、学会はモーニングセミナーから開始する予定にしています。本学会が中国四国地区の血液内科医の連携を深める交流の場となればと思います。ご支援とご協力のほど、どうぞよろしくお願いいたします。

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