日本血管外科学会中国四国地方会第52回総会

会長挨拶

日本血管外科学会中国四国地方会第52回総会
会長 山内 正信
島根県立中央病院 医療技術局長・心臓血管外科

 この度、日本血管外科学会中国四国地方会第52回総会を、2022年7月30日(土)に、ビッグハート出雲において開催させて頂きます。新型コロナウイルス感染症のため、1年遅れの開催となりましたが、島根での開催は17年振りとなります。伝統ある本会を開催する機会を頂きましたことを誠に光栄に存じておりますと共に、コロナ3年目となる今年、出雲の地にて対面での開催ができますことを大変うれしく思います。

 今回は、中国四国の多くの施設から多数の演題をご登録頂き、46演題を得ました。この場を借りて御礼申し上げます。診断や治療方針に苦慮した、あるいは手術手技を工夫した「症例報告」や、各施設からの臨床経験の解析・知見等に対し、活発なご討議をお願い致します。また、血管疾患の外科治療の半数以上が血管内治療となっている現状を鑑み、本会では心臓血管外科医だけでなく、循環器内科医や放射線科医にもご発表頂き、治療方針やテクニックについての熱いデイスカッションを期待しています。時間の制約上、2会場に分けてのご発表となりますが、特別講演、共催セミナーは、参加された皆さまが聴講できるように配慮しました。特別講演は、松山赤十字病院血管外科 山岡 輝年先生に血管外科医の考えるPAD血行再建 〜EVTとOpen Surgery〜 を、スポンサードセミナーは、伊勢崎市民病院心臓血管外科 安原 清光先生にZenith Dissectionベアステントを使って6年 -PETTICOAT techniqueによるリモデリング効果の検討-と、慶應義塾大学外科 松原 健太郎先生にZenith Alpha Abdominalの特性とその活用法を、ランチョンセミナーは、徳島赤十字病院血管内治療科 大谷 享史先生にAFXを最大限活かすために -EL予防を見据えた戦略-を、アフタヌーンセミナーは、川崎医科大学総合医療センター外科 磯 田 竜太郎先生に血管外科医の考えるハイブリッド治療におけるバイアバーン®ステントグラフトの位置付けと、東広島医療センター心臓血管外科 前田 和樹先生に大動脈腸骨動脈領域での VBXステントグラフトの有用性と注意点を、ご講演頂きます。いずれも最新の知見に基づく興味深い内容であり、きっと明日からの診療に役立つものと考えています。

 会場となる出雲市には、縁結びの神様で知られる出雲大社や夕日が素晴らしい日御碕灯台が、また近隣の松江市には松江城や堀川遊覧、玉造温泉が、大田市には世界遺産の石見銀山や三瓶山と観光地が多くあります。学会参加のついでに少し足を延ばして、リフレッシュして頂ければと思います。

 この時期は大変暑い時季ですので、昨年同様、ノーネクタイ、クールビズのラフな格好で、出雲市に多くの先生方がご参加下さることを心よりお願い申し上げます。