第14回腹腔鏡下胆道手術研究会

当番世話人挨拶

第14回腹腔鏡下胆道手術研究会
当番世話人:本田 五郎
(東京女子医科大学 消化器・一般外科 教授)
 今回、第14回LABSを開催させて頂くにあたって、LABS創設の本来の主旨である「腹腔鏡下総胆管結石除去術(LCBDE)の裾野を如何にして拡げるか」について再考してみました。

 総胆管結石の治療は内視鏡を用いた経乳頭的切石が主流となっていますが、ほとんどのケースで乳頭括約筋切開が付加されるため、乳頭機能不全に起因する治療後の胆管炎や総胆管結石再発などが問題となっています。一方、LCBDEは低侵襲下に乳頭機能を温存して総胆管結石を除去できる合理的な治療法で、同時に胆嚢も摘出できるため、治療期間が短縮され患者にとっても医療経済的にもメリットがあります。そして実は、症例数が比較的多いため、ラパコレをマスターした外科医が次のステップとして取り組みやすい手術手技の一つです。さらに、LCBDEの手技を身に着けておけば、ラパコレの際にMirizzi症候群などの高難度症例に遭遇した際の対応力が向上します。

 LCBDEの裾野を拡げるための鍵は、やはり、日常的にラパコレを担当することの多い消化管外科や一般外科の先生方にもLCBDEに興味を持っていただくことではないかと思います。そこで今回は、LABSメンバー(胆道外科医)の皆様にこれまで培ったLCBDEや胆道再建、高難度ラパコレの技術と知識、経験を言語化・標準化してご発表いただき、それらをLCBDE未経験ないし初心者の先生方に伝えることができるようなセッションを中心にプログラムを企画致しました。

 ということで、今回のLABSでは、メンバーの皆様だけでなく、特に日常的にラパコレを担当することの多い消化管外科や一般外科の先生方の多くのご参加をお待ちしております。LABSメンバーの皆様には、次世代を担う若手肝胆膵外科医だけでなく、お近くの消化管外科や一般外科の先生方にも広くお声がけいただきたく存じます。もちろん、LCBDEや高難度ラパコレに興味を持たれた一見さんのご参加も大歓迎です。

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