日本性感染症学会第35回学術大会

会長挨拶



日本性感染症学会第35回学術大会 会長

濵砂 良一 
(国家公務員共済組合連合会 新小倉病院 副院長・泌尿器科部長)


日本性感染症学会第35回学術大会開催にあたりまして

 日本性感染症学会第 35 回学術大会を開催するにあたりまして、ご挨拶を申し上げます。この度、2022年12月3日(土曜日)、4日(日曜日)に、北九州国際会議場におきまして学術大会を開催致します。北九州で本学術大会が行われるのは、産業医科大学泌尿器科の松本哲朗教授(現、名誉教授)が2005年に第18回を開催され、17 年ぶりということになります。

 今回のテーマは「様々な視点から探る性感染症」という非常にシンプルなものにしました。当初は「ポストコロナ」を念頭に、プログラムを考えていましたが、新型コロナウイルスはまだまだ蔓延しており、とてもポストコロナを語れる状況にはありません。しかし、性感染症の状況をみると、議論すべき問題が非常に多いことに驚いております。ご存知の通り、行動制限のあった中においても梅毒感染者数は増加し続け、昨年を大きく上回る状況です。その他の性感染症も減少したという話を聞きません。

今回は札幌医科大学の安田満准教授にプログラム委員長をお願いし、プログラムを組みました。今年4月よりヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチンの積極的勧奨が再開されたこと、昨年アメリカCDCのガイドラインの改定が行われたこと、MycoplasmagenitaliumとTrichomonasvaginalisの核酸増幅法が保険承認されたこと、梅毒の治療薬であるベンジルペニシリンベンザチンの注射薬が保険承認されたことなど、今年は議論すべき話題がコロナ以外にもたくさんあります。三鴨理事長に特別講演をお願いし、性感染症学会の今後についてお話しいただきます。招請講演は、岐阜大学獣医学部の福士秀人教授に動物のクラミジアについて、国立感染症研究所の鈴木忠樹部長にはサル痘について講演をお願いしております。6つの教育講演、6つのシンポジウムを予定しております。海外からはスウェーデンのMagnusUnemo教授に淋菌に関して、韓国のSeung-JuLee教授には最近の核酸増幅法の開発状況などについて、教育講演とシンポジウムでお話し頂きます。また、11の企業より共催セミナー、共催シンポジウムの応募があり、いずれも新しい情報が聞けると思います。また、特別企画として、今年亡くなられた当学会の初代理事長である熊本悦明札幌医科大学名誉教授の追悼講演会を、札幌医科大学の髙橋聡教授にお願いしております。まさに様々の視点から、性感染症を議論できると自負しております。

 さて、新型コロナウイルスの状況が今後どのようになるかは、まったく読めません。オミクロン株による第7波による患者数は減少しましたが、第8波が来るのか原稿を書いている時点ではわかりません。また、今年はインフルエンザが同時に流行するのでは、という予想をする先生もおられます。従って、学術大会をどのように開催するか非常に悩みました。しかし、現地で議論したいという私の強い思いがあり、現地での発表を原則とします。いくつかのプログラムはライブ配信の準備をしておりますが、演者、司会の先生は現地、北九州においで頂き、しっかりと議論したいと思いますので、よろしくお願いいたします。感染対策は十分に行うことに致します。マスク、手指消毒、検温のほどよろしくお願いいたします。ただし、会員懇親会は、感染対策上難しいと考えておりますので、残念ながら中止いたします。北九州は博多同様、おいしいものが多いところで、小倉地区には飲食店も充実しております。どうぞ、少人数で北九州の町を楽しんでいただき たいと思っております。

 私は産業医科大学を2017年に辞し、一般病院の医師として働いております。このため、大学の医局員を動員した細やかな対応は難しいかもしれません。会員の先生方、また企業の方々、関係者にとって満足のいく学術集会を行うべく努力していく所存です。会場の北九州国際会議場は、小倉駅から徒歩で10分と、出席される先生方には非常に便利な立地となっております。ぜひ、学会員のご協力のもと、楽しい、そして実のある学会にしていきたいと思います。よろしくお願いいたします。