第31回日本精神科救急学会学術総会

ご挨拶

大会長挨拶

第31回日本精神科救急学会学術総会
大会長:中川 伸
(山口大学大学院医学系研究科高次脳機能病態学講座 教授)
 この度、第31回日本精神科救急学会学術総会を、副大会長である山口県立こころの医療センター院長、兼行浩史先生と共に山口県で開催させていただくことになりました。よろしくお願いします。
 今回のテーマは「予防から精神科救急医療を考える~早期介入から地域生活に向けて~」とさせていただきました。早急な判断と処置を要する救急場面における医療技術は、日常臨床の場面でも活かせる技量がたくさん含まれています。この事を明確化、習得していくことは、大きな意味で予防に繋がるのではないでしょうか。また、日常に対応する精神保健福祉体制と救急医療システムの繋がりを再考することも意味のあることではないかと考えます。精神科医療は現存する症状に対応するばかりではなく、予見、個別性の治療を考える段階に入ってきています。これらを踏まえてコロナ禍で得た知識も活かし、全体像をとらえた学術総会にしたいと思っています。
 会期は2023年10月6日金曜日と10月7日土曜日の2日間、KDDI維新ホール(山口市)で開催いたします。会場は新幹線の新山口駅に直結、山口宇部空港からは直行バスで30分ほどのところにあり、2021年7月にできた新しい施設です。皆様が気持ちよくお過ごしいただけるのではないかと思います。
 暑さも一段落した10月の山口県は、少し足を伸ばしたくなる風情があります。湯田温泉、国宝浄瑠璃寺五十塔、松下村塾のある松陰神社、秋芳洞、錦帯橋など観光地もたくさんあります。また、ふぐばかりではなく、瓦そばなどご当地グルメもご堪能できます。
 ポスト・コロナでの開催を祈りつつ、皆様のご参加をお待ちしております。

副大会長挨拶

第31回日本精神科救急学会学術総会
副大会長:兼行 浩史
(山口県立こころの医療センター 院長)
 2023年10月6日(金)~7日(土)、第31回日本精神科救急学会学術総会を山口県山口市(KDDI維新ホール)で開催させていただくことを大変光栄に存じます。大会長は山口大学大学院高次脳機能病態学中川伸教授に担っていただき、大会テーマは「予防から精神科救急医療を考える~早期介入から地域生活に向けて~」と掲げております。各地域で精神科救急医療体制の維持・向上が求められており、地域包括ケアシステム全体を捉える視点を持ちながら、早期介入のための受診前相談や救急医療の確保に努めつつ、感受性と継続性・責任性を重視して医療の質の向上を図る必要があります。このような精神科救急医療体制整備の目的は、再燃予防や危機介入を通じて、個々の当事者の地域生活やリカバリーへの支援にこそあり、大会テーマはこれらの理念を集約しています。
 2023年は、明治改元155年目であり、「維新胎動の地」山口県において、学術総会を開催させていただくことに深い意義を感じます。皆さんを「心の維新」へと誘う貴重な学びと交流の機会となるように、運営を担う我々一同、おもてなしの準備を進めさせていただきます。