第41回日本肝移植学会学術集会

ご挨拶

第41回日本肝移植学会学術集会
集会会長 髙田 泰次
(愛媛大学大学院医学系研究科 肝胆膵・乳腺外科学 教授)

 第41回日本肝移植学会学術集会を2023年6月1日(木)〜2日(金)の2日間、愛媛県松山市のANAクラウンプラザホテル松山にて開催させていただくことになりました。
 実のところ3年前の第38回学術集会でも会長として準備しておりましたが、COVID-19感染拡大が始まったことと重なり、最終的に誌上開催という形とさせていただきました。その際には会員の皆様に多大なるご迷惑をおかけしましたことを改めてお詫び申し上げます。その後、大段秀樹理事長から仕切り直して第41回学術集会の会長を務めないかとご推薦いただき、理事会ならびに役員会でもお認めいただいて今回の会長を拝命したという経緯であります。二度目の会長という異例の機会を賜りましたこと、役員ならびに会員の皆様に心よりお礼申し上げます。
 今回のテーマは「次世代の肝移植医療に向けて Inheritance to the Next Generation」です。1989年の第1例目の生体肝移植を始まりとして、本邦における肝移植医療は脳死ならびに生体肝移植の両輪を備えて成熟し、2021年8月には生体肝移植実施数が総数1万例の大台に到達しました。一方、30年を超える歴史において、肝移植医療を担う主体は、初期の頃から肝移植に関わったいわゆる第1世代から、第2世代または第3世代の移植医へ移行してきております。さらに、2024年に迫る「医師の働き方改革」にどのように適応するかは移植医療従事者にとっても深刻な課題であります。このように、社会の変化も踏まえて肝移植医療の次世代への継承がスムーズに行われ、新しい発展を目指すべき節目の時期と考え今回のテーマといたしました。
 四国は八十八カ所の霊場を巡拝する四国巡礼で有名であり、お遍路さんに対する「お接待」の文化があります。松山にも「おもてなし」の気風があり、道後温泉や松山城など観光地も多く、海・山の幸が豊富で安価で楽しめます。今度こそこの松山の地で、会員の皆様にとって有意義で充実した学術集会となりますよう準備に努めて参ります。多数のご参加を賜りますよう、ご支援よろしくお願い申し上げます。