第63回日本心身医学会総会ならびに学術講演会

会長挨拶

 この度、第63回日本心身医学会総会ならびに学術講演会を2022年6月25日、26日に千葉県幕張メッセ国際会議場で開催させていただくことになりました。現時点(2022年5月上旬)では、開催の形式は対面式として準備を進めております。完全オンライン形式に変更するか否かは、2022年5月末に最終判断したいと考えております。開催日間際まで開催方法の決定がずれ込みますこと、大変申し訳なく思いますが、ご理解のほど何卒よろしくお願いいたします。なお、対面式で開催した場合でも、特別講演や一部のシンポジウムなど、許可を頂けた講演は、後日オンデマンドで配信させていただく予定です。

 私が所属します国立国際医療研究センター国府台病院における本学会総会は、第35回(1994年 吾郷晋浩会長)、第55回(2014年 石川俊男会長)に続いて3回目の開催となります。先達の教えを引き継ぎつつ、今回のテーマは「心身医学の原点とこれからの使命」といたしました。日本では、格差社会、高齢化が進み、ストレスの増加が慢性的に進んでいましたが、グローバル化の盲点を突く新型コロナウイルスのパンデミックがはじまりました。また、国際的にも、予想もつかなかったことが現実に起きています。人類は解決が必要な根本的な課題を21世紀になっても抱えているようです。これらに伴い疾病の構造も大きく変化しています。心身医学が目指してきた傾聴・共感・共鳴・協力・共動による人間同士の信頼関係の確立の重要性が改めて認識される時期だと思われます。

 本大会は、様々な分野から、会員の先生方と心身医学の概念を再考し、今後の診療、研究、教育の在り方を考える機会にしたいと考えております。 まず、特別講演では田中典彦先生に「縁起思想における人間(私)」、柏木哲夫先生に「ケアをする人の人間力」、鴨下一郎先生に「政策・行政への心身医学の実践」のご講演をお願いしております。

 基調講演では、WEB形式になりましたがBerlin University  Deter, Hans-Christian先生に「The new concepts of psychosomatic disorders」としてお話しいただき、「心身症の概念」に関するリレー講演会や特別企画1「30年間で、何ができて何ができなかったのか -平成始めに 心療内科で研修を開始した医師の航跡」特別企画2「プラセボ反応から見えてくる「治療の本質」を学ぶ~『薬物治療効果の構造的理解』と『やわらかな1.5人称』というコンセプト」など心身症の概念や今後の心身医学の取り組みについて、国内外からその領域のエキスパートを招聘しご講演やご討議をお願いしております。 また、教育講演は、人工知能、IPS細胞、ストレス関連疾患とコルチゾール、疼痛など幅広い内容をお話しいただくことのできる先生方にお願いいたしました。 シンポジウム、ワークショップ、共催セミナーは、各分野の最新のトピックスを中心に多方面から心身医学を考えることができる内容となっております。

 最後になりましたが、一般演題におきましても様々な分野から 114題のご発表を承っております。 大会2日目26日には、心身医学講習会や産業医講習会もご準備いたしました。

 微力ではございますが、これからの心身医学の発展に対するささやかな一石となる学術総会を目指して、準備に邁進して参りたいと存じます。スタッフ一同、先生方のご参加をお待ちしております。どうぞよろしくお願い申し上げます。


第63回日本心身医学会総会ならびに学術講演会
会長 河合 啓介(国際医療研究センター国府台病院心療内科)