第33回日本乳癌検診学会学術総会

会長挨拶

第33回日本乳癌検診学会学術総会 ご挨拶




第33回日本乳癌検診学会学術総会
会長 渡邉 良二
(糸島医師会病院 副院長・ 乳腺センター長・乳腺外科)

 この度、「第33回日本乳癌検診学会学術総会」を2023年11月24日(金)、25日(土)の2日間、福岡国際会議場において開催する運びとなりました。
 福岡県での開催は、第20回を光山昌珠先生が、第26回を田中眞紀先生が担当され、3度目の開催となります。本学術総会では、これまで担当されました会長諸先生方による素晴らしい企画で参加された皆様方に有用で有意義な乳がん検診の情報が提供されてきました。そのような伝統ある学術総会をこの度担当をさせていただくこととなり大変光栄に思っております。
 また、皆様におかれましては新型コロナウイルスの感染拡大の長期化により、ご辛労の日々を過ごされていることと存じます。このコロナ禍の制限等にもようやく終息が見えてきましたことに安堵しています。
 さて、乳がんの検診に関係する画像診断の進歩はめざましいものがありますが、最新情報には新しく取り入れるべきもの、新しくてもすぐに取り入れず今までの方法を変えない方が良いものもあると思います。そこで、今回のテーマは「持続可能な乳癌検診をめざして」といたしました。
 シンポジウム①では持続可能な乳がん検診を様々の立場でご講演頂きます。他にも視触診の是非、ブレスト・アウェアネス、医療経済・費用対効果、マンモグラフィの比較読影・再撮影・被曝関連、がん教育、HBOCに対するサーベイランス、US併用検診、マンモグラフィと超音波の読影のコツ、AIや新しいモダリティ等の最新情報に関しても日本を代表するエキスパートの講師陣によりご講演戴き、多くの知識を得られるセッションを企画しています。
 また、特別講演①では超音波検査併用による乳がん検診の導入に向けて講演戴き、特別講演②で、検診における精度管理の理解を深めて頂きたく、精度管理の過去から現在、更に今後どのような精度管理を目指すべきかを講演して戴きます。
 招待講演では、医療CGの第一人者である瀬尾拡史先生より、診療に役立つ医療用画像からの3DCG再構成を素早く鮮明な画像処理の有用性や今後の展開についてご講演戴く予定です。
 さらに本学術会議で「超音波による乳がん検診の手引き-精度管理マニュアル-」の改訂版が発刊されます。改定版の要点は、疫学、総論の更新、読影と判定については、乳癌検診精度管理中央機構の講習会で使用されている要精検基準にあらたに画像を加えて詳細なものとし、乳がん検診に携わる全ての医療者が知っておくべき内容の基本をこの1冊で網羅できる構成になっています。乳房超音波精度管理員会企画でその概要を報告いたします。
 さらに、例年通り各種委員会企画ならびに研修委員会と共催の各種セミナーも開催致します。一般演題は、200演題を超えるご応募をいただきました。研修医・学生セッションも設けておりますので、若い方々を含めて検診について討論するよい機会になればと願っています。
 微力ではありますが、乳がん検診に携わる初学者や中級者のみではなく上級者に至るまで参加されました皆様方の日常診療に役立てるような充実した学術総会になりますよう、九州・沖縄一丸となって誠心誠意努力準備致しますので、何卒よろしくお願い申し上げます。
 福岡市近郊には学問の神様で有名な太宰府天満宮があり、令和の元号のもとになった坂本八幡宮もあります。また、美味しい山海の珍味やお酒も沢山あり、味覚でも満足していただけるものと思います。
 福岡市は、陸・空路ともに非常にアクセスも便利なところです。全国各地から多くの皆様が学術総会へご参加いただきますことを心よりお待ち申し上げます。

2023年11月24日・25日(福岡市)